組織の歯車になることが嫌なら独立するしかありません。それができない人は不平不満を言いながら会社に行くことになりますが、それでは良い仕事にはならないでしょう。そこで発想を変え、巨大な歯車になってみるのはどうでしょうか

サラリーマンでいる時にやっておきたいこと

組織の歯車になることを嫌がる人は少なくないと思いますが、歯車が嫌なら独立するしかありません。しかしそれができない人は不平不満を言いながら会社に行くことになります。それでは良い仕事にはならないでしょう。

そこで発想を変え、巨大な歯車になってみるのはどうでしょうか。

そもそも大きな歯車は回転の中心に配置されることが多いですから、言い換えればその組織やプロジェクトの中心人物になっているということになります。また、歯車が大きければ他の小さな歯車と組み合わさる余裕が生まれますから、より多くの人と関わりつながることができるとも言えます。

「噛み合う」という言葉があるとおり、いろんな人とがっちり組み合えば、あなたなしでは物事が進まなくなる。それはつまり、あなたがその組織のキーマンになるということに他なりません。

組織の中ではどうしても人とつながる必要がある。そこで自部門だけでなく他部署の大勢の人とつながっていれば、部門間をまたぐ業務や、部門間の利害が対立する場面でも仕事がしやすくなります。それこそ上層部とつながっていれば、彼らが持つ権限を活用できる可能性が高まるでしょう。

一方、小さな歯車では、多くの人と噛み合うスペースがありません。自分より大きな歯車と関われば、彼らの動きに自分を合わせなければならない。スピードを変えたり、逆回転などはできない。それに、もしひとり歯車になれば、誰とも関わらないということであり、どこにも影響力がなく、まったく存在価値がないことになる。いわゆる空回りというものです。

人と関わるのは疲れるし、いろいろストレスもありますが、自分の歯車を大きくしていくことは、それだけ社内での影響力が大きくなることを意味し、やがて「キミがそう言うなら」などと自分のペースや希望条件で仕事ができるようになる可能性が高まります。

そこで人間関係を「いつもの同僚」だけに限定せず、飲み会を「いつものメンツ」だけに限定せず、異動や転勤を嫌がったりせず、新しい人と出会うチャンスを増やしていきたいものです。
(文:午堂 登紀雄(マネーガイド))