忘年会のシーズンですが仕事の飲み会のコスパはどう思いますか? ファイなシャルプランナーと一緒に、仕事の飲み会のコスパを高めるヒントを考えてみましょう。

飲み会にもコスパがある

仕事であろうと、プライベートであろうと、飲み会と名のつくものにはコストパフォーマンス(以下コスパ)があります。むしろコスパを意識しないと飲み会は苦痛であったりムダな金づかいになってしまいます。

特に仕事の飲み会につきあわされ、会費は自分持ちのようなケースで、しかもコスパが低いのは最悪です。

そろそろ年末で会社の忘年会シーズンです。仕事の飲み会のコスパを見極め、できればコスパを高くする方法を、マネーハックの目線からいくつか考えてみましょう。

コスパの悪い仕事の飲み会のパターン

仕事の飲み会のコスパはおおむね3つのポイントに分けられると思います。

1. 飲食のコスパ
2. 交友関係のコスパ
3. 仕事関係のコスパ

それぞれ簡単にまとめてみます。

1. 飲食のコスパ……飲食そのもののコスパは成り立っているか、というのが第一のポイントです。会費がバカ高い割に食べ物のグレードが低かったり、好みのお酒がまったくない場合などがこれに当たります。

2. 交友関係のコスパ……出席者の中に話をしたい人がいる、久しぶりに会える同僚がいるので参加が楽しみ、あるいはちょっと狙っている異性がいる、などの場合は交友関係をステップアップする価値がありますから、飲み会のコスパが高まります。

3. 仕事関係のコスパ……単なる交友関係ではなく、仕事上この席にいたほうがいい、というコスパもあります。いやな表現ですが、「いないとマイナスがある」という負のコスパ問題が生じる場合もあります。

コスパ別対策方法を考えてみる

3つコスパのキーワードをあげたところで、仕事の飲み(会費は自腹であるケース)について、それぞれコスパをあげる方法があるか、欠席にして逃げることはアリかどうか考えてみましょう。

1. 飲食のコスパ……これは幹事次第といえます。毎回違うお店を見つけて設定してくれる場合、新しいお店というプレミアムもありますし、おいしいことが分かっているお店が会場になるならコスパは計算しやすくなります。

困ったケースは明らかにコスパが悪いお店が会場となる場合で、これは飲食のコスパだけ考えるならなんとかパスできないか考えることになります。

2. 交友関係のコスパ……明らかに出席したくなるシチュエーションとしては、お気に入りの異性が参加する場合だと思います。これは参加メンバーによって職場飲み会の「個人的コスパ」が大きく変化することを意味しています。

可能なら、出欠リストの返信を遅らせ、さりげなく出席者の状況を聞いてみたりすることで、個人的にコスパをアップすることもできるでしょう。

3. 仕事関係のコスパ……こちらはむしろ「マイナスにならない」という観点のほうが強いでしょう。要するに「欠席したら上司の印象が悪くなるのではないか」問題です。

これについてはもう、シンプルな二者択一を考えるにつきます。要するに「欠席が職場においてマイナスとなると考えられる場合のマイナスのコスト」と「そこで過ごすつまらない数時間の苦痛のコスト」はどちらが上か、ということです。

もし、割が合わないと思いつつ参加を余儀なくされる場合は、全部の飲み会に顔を出すのではなく、忘年会や新年会、暑気払いなど年に2回くらいしぼって顔を出すことにしてはどうでしょうか。

飲み会も最後はコスパ問題につきる

私たちのお金の使い方は、基本的には実際にかけた金額に見合うコスパ、もしくはそれ以上のコスパを得られるかにつきます。

いくらの服を買うか、いくらの食事を食べるか、という日々の問題と、仕事の飲み会も基本的には同じことです。

会社員の場合、そこそこのコスト(つまり出たくない飲み会の参加)を支払っても「安定した雇用と給与」をキープすることは高いコスパがあるように思います(本来は出欠で影響するものではないのですが)。

また、職場での居心地を維持するためにつきあいで飲み会に出ることもメンタル的にコスパが見合うかもしれません。

毎週コスパの悪い飲み会があるのなら、これは苦痛でしかなく、全力で断る方法を考えた方がいいでしょう。しかし、年2回の飲み会くらいなら割り切って出た方が最終的なコスパはいいように思います。

ただし、出るならば飲食のコスパや交友上のコスパを少しでも高めて有意義な時間としたいものです。自由席なら席取りの段階から嫌いな人の近くにならず、仲良しの同僚の近くに座れるよう、意識しておくといいでしょう。

私自身はそういうつきあいが苦手でフリーランスになったようなもので、「会社の飲み会に出たくないなー」という気持ちはよくわかります。3つのコスパを整理する発想が、年末年始の会社の飲み会をどうしようか悩んでいる人たちの参考になれば幸いです。
(文:山崎 俊輔(マネーガイド))