貯金200万円の壁を超えられない人が、生活の満足度はキープしながら無理なく200万円の貯金を達成する方法とは? 家計管理や小銭貯金の仕方など押さえておきたいポイントをまとめました。
貯金100万円は最初の目標になりますが、その貯金額から、なかなか増えないという悩みを抱えている人は多いです。貯金200万円の壁を超えられない人が、生活の満足度はキープしながら無理なく200万円の貯金を達成する方法とは? 家計管理や小銭貯金の仕方など押さえておきたいポイントをまとめました。

貯金100万円台のお金ステージとは?貯金を増やす方法

お金を貯める・増やすには、3つのステージがあります。

<ステージ1>欲しい物を我慢して必死で貯める時期
生活のための借金がある人、貯金が100万円以下の人です。まず、いざという時のために、生活費3カ月分を貯めましょう。

<ステージ2>次の目標に向かって貯める時期
借金を返済し、生活費の3カ月~半年分を貯められた人。いざという時のお金は、貯められたので、教育費、引っ越し、マイホーム、転職など目標に向かってお金を貯めるステージです。

<ステージ3>余剰金を活用・増やす時期
いざという時のお金も、目的別貯金もできて、さらに余裕があるお金を住宅ローンの繰り上げ返済や、社会人大学、海外旅行、老後資金準備など人生を豊かにするために使います。

貯金100万円台の人は、<ステージ2>に当てはまります。ライフイベントに備えてしっかり貯金をする大切な時期です。ここで、目的別のお金を貯める仕組みを作っておけば、人生を豊かにするためにお金を使える、<ステージ3>に進めます。

<ステージ2>にずっといるということは、引っ越しや、大型家電の買い換え、進学などのまとまったお金が必要になった時に、お金を借りなければならず、またステージ1に戻ってしまいます。

■200万円を貯めるポイント1
現在の地点の確認をします。このままでは、人生を豊かにするためのお金を使えないばかりか、将来ステージ1に逆戻りする可能性が!

無駄遣いはしていないけど

必死でお金を貯める「ステージ1」をクリアすると、「貯金がある!」と、どこかで安心してしまいます。では、ぜいたくをしなければ、いいのでしょうか。

「毎月3万円のワイン定期購入」と「教育費ひと月3万円」。

1本3万円のワインを、毎月買うのは躊躇しますが、塾やおけいこごとなどの3万円は、躊躇しないでしょう。でも、どちらも出ていくお金は同じ3万円です。

「3000円のランチ」と「居酒屋で3000円」。

3000円のランチをすることは、普段はないかもしれませんが、飲みに行って居酒屋で3000円は、よくあります。これも同じ3000円です。

貯金200万円の壁を超えられない人は、自分が思う「適正価格」であれば躊躇なくお金を使う人が多く見受けられます。

毎週3000円のランチを食べるのはぜいたくだけれど、毎週居酒屋で飲むのはぜいたくではないと考えています。でも、使っているお金は同じです。こんな風に、全て「適正価格ならOK」ルールで行動すると、お金が貯まらなくなります。

■200万円を貯めるポイント2
1週間の行動を振り返って「適正価格ならOK」のルールを見直そう。

絶対に貯める財布を作る

せっかく100万円貯めたのですから、是非ステージ3を目指しましょう。まずは、200万円を何のために貯めるか考えます。

「いざという時のお金」
「マイホームの頭金」
「教育費」
「海外旅行」
などなど。

続いて、どこに貯めるかを決めます。普段の生活費の口座にお金を貯めると、油断して使ってしまいますので、絶対に使わない「貯めるお財布」を用意します。

<500円玉貯金>
500円玉貯金なら、2000枚で100万円です。お財布に500円玉が残るように買い物をするため、現金で買い物をすることが多く、家族が協力してくれる人に向いています。

ただし、これだけで達成しようとすると時間がかかります。メインは、「絶対貯めるお財布」用口座を作り、500円玉貯金はサブ財布というイメージです。

<積立定期預金>
今使っている給与振込口座から、毎月自動的に定期預金口座に貯金する仕組みを作ります。生活費口座と分けることで、お金が貯まっても使ってしまう危険は減らせます。

<ソニー銀行>
目的別に貯金ができる、「目的別貯金箱」があります。PostPetキャラクターに名前をつけて「見張り番」にすると、励ましのメールが届き、貯めていることを忘れない仕組みになっています。

ソニー銀行が給与振込口座になっていない場合は、わざわざ他の銀行まで毎月お金を取りに行ってくれる「おまかせ入金サービス」もあるので、自動的にお金が貯まる仕組みを作れます。

500円からできる外貨積み立ては、将来の海外旅行のために、おこづかいを積み立てられるので、為替をあまり気にせず楽しみながら貯められます。

<住信SBIネット銀行>
住信SBIネット銀行にも、「目的別口座」、他行から毎月自動で入金ができる「定期自動入金サービス」、500円からできる「外貨積み立て」などのサービスがあります。

■200万円を貯めるポイント3
貯める目的(いつまでに、いくら必要?)を考え、「絶対に貯める財布」を作ろう!

実践編

もし、2年後にハワイに行くことが目的で、あと50万円で貯金200万円の壁を超えられるなら、毎月2万円積み立て+500円玉貯金40枚で、50万円貯まります。

500円玉貯金は、40枚位なら意外と簡単に貯められます。後は、毎月2万円を確実に積み立てるために、固定費と変動費を見直します。

固定費とは、住居費、教育費、保険料、スマホ代などの毎月決まって出ていくお金です。家賃交渉をしたり、保険や通信費を見直したり、集団塾からスカイプを利用する個別指導に変えたりと、最初は大変なのですが、一度見直してしまえば、その後ずっと固定費を削減できるので、努力なしで毎月支出を減らせます。

続いて変動費です。変動費とは、毎月変わる支出です。すぐに思い浮かぶのは、食費ですが、安い食材を買うことを意識するより、無駄にしない分だけ買うことを意識しましょう。家庭から出る生ゴミのうち、手つかずで捨てられる食品が2割もあり、さらにそのうちの4分の1は賞味期限前にもかかわらず捨てられているものです。

食べられる分だけ買うには、週に一度冷蔵庫空っぽデーを作ること。なくなったら買うを繰り返せば、必要な量が買えるようになります。

こんな風に、生活の満足度はキープしながら、無理なく2万円積み立てると、2年で当初の目標、200万円超えを達成できます。さらに、もし給料日前にちょっとお金が残っていたら、すかさず、「絶対貯めるお財布」に入れると、貯まる加速度が増し、貯めるのが楽しくなります。お試しください!
(文:山口 京子(マネーガイド))