2019年6月18日火曜日

未だにNHKが「解散見送り」と報じない謎

未だにNHKが「解散見送り」と報じない謎

■6月9日の日経「衆参同日選見送り強まる」が最初

6月初旬までさまざまなメディアが言い立ててきた「衆参同日選」説。7月の参院選に合わせて安倍晋三首相が衆院を解散し、同日選に持ち込むという内容だったが、ここにきて急速に沈静化しつつある。
新聞やテレビは「7月21日、参院選単独で行われる」との見通しを伝えている。ただし、その中でNHKはいまだに「解散見送り」と報じていない。なぜNHKは「それでも同日選の可能性が残っている」とみているのか。その理由を解説しよう。
参院決算委員会で、挙手する安倍晋三首相(右)=6月10日、国会内(写真=時事通信フォト)
同日選見送りの流れをつくったのは6月9日の日経新聞朝刊だ。政界情報は慎重に裏取りしてから報じるという評判の日経が1面で勝負をかけた記事は、それなりにインパクトがあった。ただし見出しは「衆参同日選見送り強まる」。記事の中身も「見送る方向が強まってきた」で、断定はしていない。確信がなさそうにも読める。

■確証がなくても後追いするマスコミの横並び意識

朝日、読売、毎日、産経などのライバル紙も一斉に10日夕刊や翌11日朝刊で日経報道を追い掛けた。これで、同日選報道が事実上打ち止めになった形だが、やはりどこかで逃げを打った書きぶりが多い。
全国紙の政治部幹部クラスに事情を聴くと、「7、8割、同日選はないと思っていたところで日経報道が出た。後追いするしかない」「日経報道を受けて追加取材したら、おおむね裏打ちする情報が取れたので追随した」というような回答が帰ってきた。一時と比べると解散風が弱くなっているという共通認識はあるものの、どこの社も絶対の自信は、ないようだ。
日本のメディアは今も、大きなニュースを報じるときは横並び意識が働く。どこかの社が、先んじた報道をすると、確証がなくても後追いすることが少なくない。今回は、その典型例だったのではないか。

■各社とも「多分、ないだろう」が前提の苦しい理屈

各紙が報じた「同日選見送り」の記事を読み比べてみる。11日の1面トップで報じた朝日は政権幹部の「同日選が必要だという感じではない」という発言を引用している。産経は同日の1面で与党幹部の「無理をして解散する必要はない」という発言を紹介した。毎日は朝刊1面で、安倍氏が10日の党役員会で、衆院解散に言及しなかったことを指摘。同日選見送りの方向となった根拠のひとつにしている。
しかし朝日や産経が書いたようなコメントを語る政府・与党幹部は解散風が吹き荒れていた頃から、いくらでもいた。安倍氏が、党の会合で衆院解散に触れないのは、いつものことだ。同日選が遠のいた根拠としては弱い。
基本的には日経報道を受け、各社とも「多分、同日選はないだろう」という見通しのもと、苦しい理屈をつけて記事を組み立てた形跡が、うかがえる。

■「同日選報道」の火付け役であるNHKが動いていない

新聞、テレビ各紙が「同日選見送り」の確信を持てない最大の理由のひとつに、NHKが「見送り」を明確に伝えていないことにある。
最近のNHKは安倍政権の御用機関などと揶揄されてはいるが、政権の意向を正確に報道していることは間違いない。そのNHKは、5月中旬「衆参同日選の可能性が高まると与野党双方の見方」との報道をし、今回の「同日選報道」をリードしてきた経緯がある。
そのNHKは、6月9日から11日までの間に新聞各紙が行った同日選見送り報道に、付き合っていない。同日選報道の火付け役であるNHKも消火作業に入れば完全に火は消えるのだが、そうなっていないのだ。
15日、そのNHKは「衆参同日選に踏み切らない構えも野党側の動向で最終判断か」と報じた。「見送り」の方向に軸足を移してはいる。ただし「安倍総理大臣は、今後の野党側の動向や19日に開催される党首討論の行方なども見極めながら同日選挙について最終的に判断するものと見られます」と、同日選の可能性を残した内容に止まっている。「火消し」というより「再燃」の余地を残している。

■首相に解散を迫らない野党のへっぴり腰

野党議員たちも「自信がない」のは同じだ。
「ついに党ごと消滅しそうな『民主党』の最期」(6月5日付)でも紹介しているように、野党側は本音では衆参同日選を回避したい。特に党勢が低迷し続ける国民民主党は、もし同日選となれば党存亡の危機に直面するだけに戦々恐々としてきた。
野党内では今「解散が遠のいたから堂々と内閣不信任決議案を出せる」という考えと「わなかもしれない」という考えが交錯している。
一連の「解散見送り」報道の後、ある野党議員は自民党国対幹部に「不信任決議案は出しますよ。自民党はもう解散しないと決めたのでしょ」と伝えてきた。自民党議員が「安倍首相次第でまだ分からないですよ」と伝えると、野党議員はぎょっとした表情をしていたという。
本気で政権を追い詰めようとするのならば、安倍氏に直接、衆院解散を迫ればいい。しかし10日、安倍氏出席のもと開かれた参院決算委員会で、野党議員たちは安倍氏に対し解散の意思を問うことはなかった。

■大前提の「参院単独でも十分勝てる」は崩れ始めた

政府・与党内で同日選見送り論が高まった理由は「参院選単独でも勝てる」との見通しになったためだという。そのようなデータが政権幹部に上がっているのは事実だ。しかし、その理屈であれば、与党が議席を減らす可能性が生じた場合、解散風が再浮上することになる。
6月中旬に入り、年金だけでは老後2000万円不足するという内容の「消された報告書」問題が急浮上。安倍政権への批判が強まっている。
また米国とイランの間を仲介してポイントを稼ごうとした安倍氏のイラン訪問も、滞在中にホルムズ海峡付近でタンカー攻撃が起き、安倍政権のもくろみは外れた。
安倍政権に逆風が吹き始めている。毎日新聞が15、16両日に行った世論調査では内閣支持率は前月比3ポイント減の40%。不支持率は6ポイント増の37%。自民党の支持率は36%から29%に急落。潮目は変わり始めている。
だとすれば「参院選単独では苦戦する」という判断に変わり、同日選論が再燃するという展開も考えられる。

■「ハプニング解散」の可能性はなお残っている

19日の党首討論で立憲民主党の枝野幸男代表や国民民主党の玉木雄一郎代表が、衆院解散を求めずに討論を終えるということがあり得るのだろうか。国会会期末に野党が内閣不信任決議案を見送ることがあり得るだろうか。
腹の中では、衆院解散の可能性につながるようなことは避けたいと思っていても、会期末に弱腰の姿勢のままでは選挙戦の出ばなをくじかれてしまう。ここはリスクを承知で解散を迫るという道を選ぶと考えた方が自然ではないか。
一方、安倍氏は党首討論や内閣不信任決議案で野党から挑発を受けた時、冷静でいられるだろうか。強気で鳴る安倍氏のこと。今は同日選を見送るつもりでいたとしても、まさにハプニング的に解散の道に進むことだって十分あるのではないか。
少なくとも「26日の今国会会期末までは、何があるか分からない」と覚悟を決めるのが正解ではないか。
(プレジデントオンライン編集部 写真=時事通信フォト)

生命保険料、NHKの受信料|賢い支出の見直し方








知っておきたい賢い支出の見直し方

リタイア後は、収入ダウンに合わせて、支出も上手にカットしたいものです。しかし、節約ばかりを意識し過ぎると生活を楽しむことができません。そこで、無理なく無駄なく続けられる家計管理の方法を紹介します。
メリハリあるお金の使い方をしていますか?
60代に入ると、たとえ仕事を続けていても、それまでに比べて収入が大幅にダウンしたという家庭がほとんどでしょう。にもかかわらず、支出が現役時代とほぼ同じなら、家計の赤字は避けられません。これまでの収入を基準にしたお金の使い方を、いきなり年金生活サイズに縮小するのは難しいとはいえ、なんとか無駄な出費は減らしたいものです。
では、効果的に節約するにはどうしたらよいのでしょうか?無理なく賢く節約する秘訣は、大きく3つあります。
1つ目のコツは、「使途不明金をなくすこと」です。後で振り返って、これは必要な買い物だったと思えるなら、有効なお金の使い方といえますが、何に使ったのかわからないけど、いつの間にか財布のなかのお金が減っていたのでは、意味ある出費とはいえません。
使途不明金の洗い出しには家計簿をつけるのが効果的です。とはいえ、その目的は家計簿を集計して1円単位までキッチリ合計を合わせることではありません。あくまでも普段何気なく使っているお金の使い方を振り返る機会を持つことに重きをおいてください。
家計簿をつけてみたら、どんな項目にお金をかけているのか、自分のお金の使い方が明らかになります。さらに、項目ごとに、本当に必要な買い物だったのかどうか冷静に考えてみましょう。出費に優先順位を付け、「お金の使い方にメリハリをつけること」が、2つ目のコツです。
3つ目は、「固定費の節約に知恵を絞ること」です。生活のなかでの節約というと、まずはこまめに電気を消したり、水の出しっぱなしをなくしたりする人が多いでしょう。スーパーのチラシを見比べて、10円でも安いお店に足を延ばすという人もいるのではないでしょうか?
しかし、こうした節約方法は、手間をかけたほどの効果がなかったり、日々努力し続けなければならず、実際にやってみると、思いのほかつらくて続かないかもしれません。夫婦で取り組めればよいのですが、相手の協力が得られない場合、電気のつけっぱなしが原因で気まずい思いをすることもあるでしょう。無理な節約は長続きしないばかりか、ストレスのもとにもなるのです。
一方で、保険料や住居費、習い事の月謝のように毎月決まった金額が出ていく、いわゆる固定費の見直しは、少々面倒ですが、一度取り組めばその効果がずっと続くという利点があります。
優先順位を付けて無駄を省く
(C)2018 NPO法人 日本FP協会
人の価値観がストレートに出るのが、お金の使い道です。夫婦といえども、ここは大事というツボは違うことが多いので、お金の使い方に優先順位を付けようと思っても、そう簡単にはいかないかもしれません。そこでおすすめなのが、生活の変化に注目する方法です。
退職したり、子どもが独立したりして、生活のリズムやサイズが変わったときは、お金の使い方も変わるときです。にもかかわらず、出ていくほうがあまり変わっていないようなら、そこに無駄な支出が潜んでいる可能性が大きいのです。そういう項目を見つけて、優先的に手を付けるよう心掛けると、比較的無理なく節約ができるはずです。
たとえば、子どもが結婚して別に住むようになれば、二人暮らしで食費は減るのが自然なのですが、今までと同じペースで食材を買って、気が付けば冷蔵庫のなかは賞味期限が切れたものばかり…なんてことになっていませんか?
夫が退職して、昼食を外で取る回数が減ったはずなのに、お小遣いはそのままになっているかもしれません。
反対に、夫婦二人で家にいることが多くなって、冷暖房をよく使うようになれば、光熱費が多少増える場合もあるでしょう。夫の通勤定期券がなくなり、ちょっとした買い物などの外出にも、交通費がかかるようになるかもしれません。
上の表を使い、現役時代と比較してリタイア後には減るべき支出、増えてもしかたのない支出を洗い出してみましょう。自分たちの生活の変化を客観的にとらえて、節約しやすい項目とそうでない項目の優先順位が付けられるようになると、お金の使い方にメリハリが出てくるはずです。
固定費を削減して家計をスリムに
(C)2018 NPO法人 日本FP協会
さきほども紹介したように、食費や光熱費の見直しと違い、固定費は、一度見直せばその効果があとあとまで続くので、家計の節約にとても効果的です。
また、固定費のなかには、まとめ払いすることで割引がきく費用があります。たとえば、生命保険料やNHKの受信料は1年分を、火災保険料は数年分を一括で支払うことができます。
上に代表的な固定費を挙げました。こちらを参考に、下の表に、わが家の場合はどんな固定費が、いくらかかっているかをリストアップしてみましょう。それぞれの固定費は、次のような見直しのポイントがあります。
◆住居費
住宅ローンを返済中の人なら、手元資金から繰り上げ返済を検討するのもよいでしょう。残りの返済期間を短縮する方法と、月々の返済額を少なくする方法がありますが、どのくらい繰り上げればどの程度の効果があるか、インターネットを使って自分で試算できますし、金融機関でも相談にのってもらえます。
賃貸暮らしの人なら、家賃の安いところに引っ越す方法もあります。退職後は通勤を考えなくてよいので、駅から距離が離れても問題ない場合もあり、子どもの独立で夫婦二人になれば、部屋数が少なくても大丈夫だと思えば、その分家賃を抑えられる可能性は高くなります。
◆生命保険料
一般的に、子どもが独立したら、現役時代のような大型の死亡保障は不要です。保険をコンパクトなサイズに見直せば、保険料負担も少なくなります。
◆自動車保険料
自動車保険料を見直すなら、ネット型通販の商品を利用する方法もあります。年間の走行距離、ドライバーの年齢、使用目的など、細かな条件を設定して保険料を導き出すリスク細分化型が主流なので、退職して仕事で車を使わなくなったり、子どもが独立して夫婦しか乗らないなら、条件の変更で保険料が安くなるかもしれません。インターネットで見積りが取れるので、どの程度変わるか、試算してみるとよいでしょう。
◆携帯電話の料金
携帯電話のなかには毎月固定的にかかる費用が含まれています。料金プランやサービス内容の変更で、この固定部分の費用を抑えられる場合があります。また、退職して電話を使う頻度が変わったのに、料金プランは以前のままだと、現状に合っていない可能性もあります。携帯電話の料金体系は複雑で、自分ではわかりにくいので、携帯電話ショップで料金を抑える方法を相談してみましょう。
◆有料多チャンネル放送視聴料
有料の多チャンネルサービスを契約中の人は、本当にそのサービスを使って番組を見ているかを振り返ってください。ただ漠然と複数のサービスを契約しているかもしれませんし、意外に忙しくて、思ったほどテレビを見る時間がない人もいるのではないでしょうか。
◆月謝
リタイア後の仲間づくりや生きがいにつながればよいのですが、入会したものの通っていない習い事はないでしょうか。よくあるのが、健康のためにとスポーツクラブに申し込んだのに、通うのがおっくうで、結局は数回行っただけ、というパターンです。入会はいつでもできるので、現在通っていないなら、一度退会してみることをおすすめします。
◆リゾートクラブの年会費
子どもが小さい頃はよく利用したものの、今は持っているだけのリゾートクラブの会員権はありませんか。購入時より大幅に値下がりして、売るに売れないかもしれませんが、持っているだけでも年会費はかかります。思い切って手放してしまうのも方法です。
◆その他
不定期ですが、初盆や一周忌、三回忌など、法要の費用もそれなりの負担感があります。お返しの準備が必要な場合は、インターネットショップの活用はいかがでしょう。のし紙やあいさつ状の手配も含め、有名メーカーの商品が、店舗で買うより安く手に入ります。
やっぱりデパートのほうが安心という人なら、デパート積立などを利用して計画的に資金を準備すれば、コストを安く抑えられます。
(C)2018 NPO法人 日本FP協会
※本記事はNPO法人 日本FP協会発行のハンドブック「自分らしく暮らすために 60代から始めるマネー&ライフプラン」から転載したものです。
協力:NPO法人 日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/

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