今年もあと1カ月ちょっと。カリスマ投資家の内田衛氏は「日経平均株価は10月の2万4448円を上回れそうもない」と言う(写真:polkadot / PIXTA)

「アメリカの中間選挙が終わったら、相場は上昇する」――。そんな雰囲気に包まれていたマーケットだが、そうは問屋が卸さなかった。カリスマ投資家の内田衛氏は中間選挙の前後、どんな投資をしていたのだろうか。さすがというべきか、まったく前のめりになっていなかった。内田氏は今後の相場をどう見ているのか。いつものように「株日記」で見てみよう。

売ってしまったリソー教育が6日続伸!

【11月5日 月曜日】先週末の日経225先物は、250円安の2万1980円。NYダウは109ドル安の2万5270ドル。10月23日に、最後の保有株1万株を1100円で売ったリソー教育(4714)(首都圏地盤で個別指導受験塾を展開)は、32円高の1270円と年初来高値更新。もう上がらなくてもいいのに、6日続伸で上昇が止まらない。ディフェンシブ銘柄で逆行高。日経平均は、344円安の2万1898円と大幅安。
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【11月6日 火曜日】日経225先物は、150円高の2万2020円、NYダウは、190ドル高の2万5461ドル。15時04分、日経225オプション(OP)2万1000円プット(売れる権利)を25円(前日比34円安)で10枚(25万円)買う。
買った理由は、『脱イナゴでしっかり儲ける20銘柄バスケット投資術』(坂本慎太郎著、東洋経済新報社)のP53に、日経平均勝率ワースト1位が、11月7日で、勝率20.8%(勝ち5負け19――1985年10月から2017年9月までの日経平均を基に算出)とあったから。ちなみに、この本は初心者、デイトレ、スイング(1週間程度)の短期トレード向けに書かれています。日経平均は、248円高の2万2147円と反発。16時30分、225先物OP2万1000円プットは、24円で寄り付き、19時16分、34円の高値を付けた。
【11月7日 水曜日】午前3時51分、225先物OP2万1000円プットは、20円の安値を付け乱高下。午前5時30分、日経225先物は、30円安の2万2170円、NYダウは、173ドル高の2万5635ドル。
9時35分、225先物OP2万1000円プットは、13円まで下げ、9時51分、30円で10枚売り注文を出すが、一部約定で1枚売れ、4240円の利益確定。13時37分、19円安の5円を付け、15時15分の大引けで、残りの9枚を8円で売り、15万3000円の損失確定となった。注目の日経平均は、61円安の2万2085円と小反落。大引けの30分前の日経平均は、100円程度高かったので、アメリカの中間選挙の結果発表もあり、今年はこの過去の経験則は当てはまらないのではないか?とも思われたが、不思議と大引けにかけて急落し、下げて終わり、今年も日経平均勝率ワースト1位の経験則は保たれた。それを知っていたのに、儲けられなかったのは、残念だ。
オプションの商品の性格上、急騰、急落しないと動かないので、利益を出せなかったが、来年の11月7日は木曜日なので、リベンジしたい。13時30分、芝浦メカトロニクス(6590)の決算発表で、急騰したので、14時03分、保有株を4000円(前日比490円高)で100株売り、7万9440円の利益確定。買いは、10月25日に3200円で100株。

カドカワが急騰したが、売りたくても売れない!

【11月8日 木曜日】日経225先物は、350円高の2万2470円。NYダウは、545ドル高の2万6180ドルと3日続伸で1カ月ぶりの高値。米中間選挙の結果を好感した。
12時41分、12月本決算銘柄のオエノンホールディングス(旧合同酒精)(2533)を優待目的で、380円で1000株買う。今年の2月1日に保有株1000株を410円で売っているので、期末配当7円と株主優待の権利の前に買い戻した感じだ。最近買った12月権利優待銘柄は、ヒューリック(3003)ローランド ディー.ジー.(6789)がある。日経平均は、401円高の2万2486円と大幅高。
【11月9日 金曜日】日経225先物は、70円安の2万2430円、NYダウは、10ドル高の2万6191ドル。優待目的保有銘柄のカドカワ(9468)が、昨日引け後の決算発表を好感し、166円高(値上がり率第6位、14.1%)の1343円と急騰した。うれしくて売りたくなってしまうけど、ここの優待は特殊で、権利月は3月だが、3月末の時点で1年以上保有していないと優待の権利がないので、売りたくても売れない。日経平均は、236円安の2万2250円。
【11月10日 土曜日】日経225先物は、130円安の2万2140円、NYダウは、201ドル安の2万5989ドル。1ドル=113.78円、1ユーロ=128.99円。
【11月12日 月曜日】値上がり目的保有のオリエントコーポレーション(8585)が、3円高の188円を付け、1月12日に付けた年初来高値188円と並んだ。年初来安値は、7月5日の139円。平均買値153円で10万株保有中。売り目標は最低でも、200円。リソー教育は、寄り付きで30円高の1372円を付け、年初来高値を更新後、120円安の1222円と大幅安。当面の高値を付けた感じだ。日経平均は、19円高の2万2269円。

BS11は「開局11周年」

【11月13日 火曜日】日経225先物は、410円安の2万1840円、NYダウは、602ドル安の2万5387ドル。アップル株ショックで大幅安している中、日本BS放送(9414)の第20回定時株主総会出席のため、大手町の日経ホールに行く。業績も順調で、年間配当は1円増配の19円となった。
今年は開局11周年で、ローカル局とのコラボで番組を制作しているそうだ。10時57分終了。おみやげは、日本BS放送オリジナルのボールペン、クリアファイル、付箋。日本BS放送の終値は、20円安の1227円。オリコは、5円高の193円を付け、年初来高値を更新したが、終値は変わらずの188円。
9時21分、日経平均は、785円安の2万1484円と大幅安の場面があったが、大引けでは、459円安の2万1810円と下げ渋る。
【11月14日 水曜日】日経225先物は、40円安の2万1720円。NYダウは、100ドル安の2万5286ドルと下げ止まらず。リソー教育は、80円安の1175円と予想どおり大きく下げてきたが、私が最後に売った保有株の売値1100円よりまだ高い。日経平均は、35円高の2万1846円と小反発したが、459円安後の割に反発力が弱く下げ足りない感じ。  
【11月15日 木曜日】日経225先物は、10円高の2万1830円。NYダウは、205ドル安の2万5080ドル。昨日、通期業績を上方修正した日本郵政(6178)は、一時35円高の1396円を付け、年初来高値を更新、引けでは伸び悩み、10円高の1371円。平均買値1312円で、2万1100株保有中。日経平均は、42円安の2万1803円。
【11月16日 金曜日】日経225先物は、10円高の2万1830円。NYダウは208ドル高の2万5289ドルと5日ぶり反発。14時54分、GMOフィナンシャルホールディングス(7177)を680円で1000株買う。日経平均は、123円安の2万1680円と続落。

「ボーナスシーズン」に考えてほしいこと

【11月17日 土曜日】日経225先物は、110円高の2万1760円。NYダウは123ドル高の2万5413ドル。1ドル=112.79円、1ユーロ=128.76円。世界が注目していたアメリカの中間選挙が終わり、ほぼ想定内の結果となったにもかかわらず、相場は乱高下している。前回、今年の日経平均株価の高値は、10月2日に付けた2万4448円となるのが濃厚となってきたと書いたが、さらに濃厚になってきた。年内の日経平均株価の予想は、2万1000円から2万3000円のボックス相場になるのではないか。
サラリーマンの方々は、そろそろ冬のボーナスシーズンでうらやましいかぎりだが、ここで老婆心ながら「ボーナスが入ったからすぐに何かに投資をしよう」という考え方はいかがなものかと思う。私がまだ投資初心者の頃はボーナスが入ると早く投資がしたくて仕方がないような状態だった。もちろんたまたま、ボーナスが入った時が、株の買い時という場合はあるとは思う。だが、勝ち組投資家の投資スタンスとは、「いつでも買える状態であって、虎視眈々とチャンスを待てる人」ではないかと思う。ぜひ、頭の片隅にでいいので、このことを覚えておいてほしいと思う。
今日、初めて東京競馬場(府中)へ行った。馬券を買うのは30年ぶり。東京11レース、第23回東京スポーツ杯2歳ステークスに単勝7番、複勝16番、枠連4-8、各1000円購入し、ハズレた。
で、次の12レースは最終レース。子どもの頃から父親に連れられて競馬をやっているという筋金入りの競馬ファンの方が「今日は内側(インコース)の馬ばかり来ている」というので、オッズも見ないで馬番だとなかなか当たらないので、枠番(12レースは、8枠だけ3頭でほかは全部各2頭で全17頭)で、1-2、1-3、2-3と各500円買った。

訂正済み馬券。訂正してもらわなかったら21万円以上になっていた(筆者撮影)
マークシートに記入してATMのような機械に入れて買うのだが、買ってきて席に着いて、買った馬券を見てみたら、1-2を買うつもりが、1-1になっていた。株式投資でもたまに売りと買いを間違えたりと、誤発注することも過去にはあったが、馬券購入の間違いに気がついてしまった。あと残り3分、席まで戻ってきてしまったし、面倒くさいからこのままにしようかと思ったが、訂正できるのかどうかわからないけど聞いてみようと行ったら、訂正してくれた。
しかし、これは1-1を買えということだったようだ。なんと、1着2番(11番人気)、2着1番(5番人気)と枠番で1-1が来てしまった。しかもオッズは、429.7倍となり、500円でも21万4850円の高配当だった。面倒くさいからそのままにしていたらと思ったのにとか、時間切れで変更できなかったらとか思ったが、株でも競馬でも勝てる人というのは、一般大衆と同じ考えではダメで、競馬では1-1のようなとても買いにくいゾロ目が、今回のような「誤発注」ではなく、普通に買えるような人なのではないかと思った。それにしても残念だったな。30年ぶりに買った馬券が、誤発注で400倍的中という伝説が作れなくて。