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 人生100年時代の到来とともに飛び交う「老後資金は3000万円説」。その数字を耳にするたび「絶対無理!」と頭を抱える人も少なくないはず。だが、投資で大儲けしたわけでもなく、親が富裕層なわけでもなく、普通の年収ですでに3000万円を貯蓄した猛者たちがいる。彼らはどのようにして老後の安心を手に入れたのか!?

◆妻が起業で一発逆転。家族旅行も経費で落とす

 普通の会社員でも、妻が起業することで貯蓄を一気に増やせる可能性がある。三国和朗さん(48歳)は、専業主婦の妻が海外アクセサリーの輸入販売で成功し、世帯年収は1000万円以上アップ。3年ほどで貯蓄3000万円を達成した。

「自宅を社宅扱いにして経費にするなど家計の負担が減ったのも大きいですね。ただ、貯蓄は規模拡大のための内部留保という側面もあるので、生活レベルはほとんど変わっていません(笑)」

 そう語る三国さんにノウハウを伝授したのは、元銀行員で「お金のソムリエ協会」会長の坂下仁氏。

「金融商品は専門家である自分でも失敗するほど高リスク。財テクとしては、妻名義のプライベートカンパニーをつくったほうが堅実です。特に、輸入ビジネスはハードルが低く、女性が得意なインテリアや小物に爆発力があります」

◆小物の輸入販売で大成功した女性も

 三国さん同様に坂下氏のアドバイスで輸入販売を始めた西村幸子さん(38歳)は、「ゆいクッション」という小物を香港のギフトショーで見つけて国内の展示会に出品。すると、契約依頼が殺到した。

「もともとSNSではやっている雑貨を調べるのが好きだったんです。まず海外の展示会で気に入った商品の独占販売契約を結んで、国内の問屋や小売店に気に入ってもらえたら仕入れに移行。在庫を抱えるリスクもありません」

 ゆいクッションは今年から東急ハンズの35店舗で取り扱いが始まっており、販売開始から2か月弱で売り上げは数百万円。

「プライベートカンパニーをつくると、自宅はもちろん、旅行も視察の名目で経費にできるなど節税効果抜群。また、軌道に乗るまでに時間がかかっても、夫の収入を担保にできる。その意味で、『妻の起業』がベストなのです」(坂下氏)

 最速で3000万円貯めたいなら、妻のセンスに懸けてみては?

【坂下 仁氏】
社団法人「お金のソムリエ協会」会長。著書に『サラリーマンこそプライベートカンパニーをつくりなさい』(フォレスト出版)など

取材・文/週刊SPA!編集部
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