会社員の特権のひとつは、会社のお金を使って実験ができることです。しかも給料までもらえるのですから、こんな素晴らしい環境はありません。金持ちビジネスマンを目指すのであれば、会社を徹底活用しましょう。

金持ち体質が普段の仕事で心がけていることとは……

将来起業を目指す人は、会社のお金を使って練習をしておきましょう。会社員の特権のひとつは、会社のお金を使って実験ができることです。しかも給料までもらえるのですから、こんな素晴らしい環境はありません。実際、こんな話を聞いたことがあります。

ある不動産チームの話

ある不動産会社の販売チームが成績不振で、もし予算達成ができなければ、次のボーナスはないと会社から言われたそうです。焦ったそのチームは、皆で集客のための高額な勉強会に参加し、集客方法を学んだそうです。その集客方法とは、以下のようなものでした。

まずは自分たちで無料セミナーを開催し、そのセミナーをビデオ撮影して無料プレゼント動画を作ります。ウェブサイトやダイレクトメールで、メールアドレスを登録してくれたら、その動画を無料でプレゼントするというキャンペーンを打ちます。そして、集まったメールアドレス宛に、再び無料セミナーや無料相談会を告知するというものです。

勉強会やセミナー開催のための費用は、チームの全員が分担して自腹で捻出したそうです。予算が未達なので会社にはとても請求できなかったからだといいます。とはいえ、これを毎週繰り返していたそうですから、メンバーが自腹を切った金額は相当なものだったと思われます。

しかし半年後、予想に反してチームの売り上げは急激にアップしました。営業部全体でもトップの成績となり、ボーナスはゼロどころか増額支給だったそう。

当然、会社もチームのそんな激変ぶりを不思議に思い、事情を尋ね、裏側を知るに至りました。その取り組みと結果に気を良くした会社は、今までチームで出し合っていた費用を全額負担してくれるようになったそうです。(それ以前にかかった経費も、ボーナス増額で回収できたとのこと)

自分のやりたいように誘導できるのが会社員の特権

そう、結果さえ出せば、ボーナスすら出さないと言っていた会社だって変わるし、自分がやりたいことをやれるように誘導することができるのです。給料カットやボーナスカットにおびえて不平不満を言っているだけでは何も変わらないけど、自ら能動的に動けば、現状は変えられるということです。

この例は自腹で費用を賄ったケースですが、合理的な提案をすれば、支援をしてくれる会社は少なくないはずです。こうした姿勢と経験は、いざ独立という際の練習になるし、解雇とか、会社がなくなるという不測の事態が起こったとしても、自分の腕で稼いでいく自信と武器になります。こんな好都合な特権を活かさない手はないでしょう。

(参考)「やりたくないことはやらずに働き続ける武器の作り方」
(文:午堂 登紀雄(マネーガイド))