「貧乏節約」と「金持ち節約」どこが違う?
「節約」するなら豊かな気持ちを持つことが大切
節約というと、家計が苦しい人だけが取り組むと思われがちですが、実は豊かな人こそ「お金を無駄に使わない」ことを徹底しています。そうでないと豊かさを持続できないと知っているからでしょう。節約に取り組む時に注意が必要なのは「考え方」です。「考え方」が貧しいと、どんなに節約しても豊かになりにくく、反対に豊かな「考え方」で節約をするとどんどん豊かになっていきます。その人やお金の持つエネルギーが良い方向に向かうのか、悪い方向に向かうのかによって変わるということです。自分の「考え方」が貧乏に向かっているのか? 豊かさに向かっているのか? 考えてみましょう。
みじめな気持ちになる? 良いお金の使い方をしたなと思う?
●貧乏節約……みじめな気持ちになる●金持ち節約……良いお金の使い方をしたなと思う
「節約」と聞いて嫌悪感や貧乏臭さを連想し、みじめな気持ちになるのが貧乏節約です。損得勘定や値段、ブランド名などでしか、ものに価値を見いだせない人がこれに当てはまります。「節約」と聞いたとたん、「安かろう悪かろう」と感じ、心がガックリとしてしまうのです。
反対に、「節約」と聞いて「賢いお金の使い方をすること」と思うのが金持ち体質の節約で、その商品の価値と値段が合っているか?と考えます。その値段より価値が高い買い物ができた時は、「良いお金の使い方をした」と感じます。心が豊かな人こそ、無駄なことにお金は使いません。つまり、自分にとっても何が必要で、何が無駄であるかもわかっている人なのです。
欲しいものを我慢した? 今あるものに目を向けた?
●貧乏節約……欲しいものを我慢したと思う●金持ち節約……今あるものに目を向ける
欲しいものを我慢するのは辛いものです。だからこそ、節約にはマイナスのイメージがつきまとうのだと感じます。しかし、節約は我慢大会ではありません。私達日本人は既に多くのものを持っています。その証拠に、ゴミ箱やゴミ処理場は常に溢れ返っています。
人の「欲しい」という欲望は、残念ながら尽きることはありません。その欲望に身を任せてお金を使っていたら、家計の破綻は目に見えています。今あるものに目を向け、これで十分といった「足るを知る」ことで、欲望をコントロールすることが大切です。それでも「欲しいもの」がある場合は、どうしたらお金をかけずに手に入れることができるか?ということに視点を変えるようにしましょう。
バーゲンで買う? 欲しいものを必要な時に買う?
●貧乏節約……バーゲンで買う●金持ち節約……欲しいものを必要な時に買う
バーゲンで安くなっているからと買い物に行って、つい衝動買いしたり、失敗したケースは誰にでもあるでしょう。しかし、そういう買い物はもう卒業したいものです。「値段」を基準に買うのではなく、欲しいものを必要な時に買うようにすれば、ショッピングに行く回数も減り、衝動買いも防げます。また、気に入ったものが見付からない場合は「買わない」という選択肢も大切です。
子どもに「無駄使いしてはダメよ」と言う?「大切に使ってね」と言う?
●貧乏節約……「無駄使いしてはダメよ」と子どもに教える●金持ち節約……「大切に使ってね」と子どもに使い方を教える
お金は使わないことが美徳ではありません。子どものうちは無駄使いがどういうことか、まだ理解できていません。無駄使いをして、初めて「これは無駄使いだった」と知ります。大人になってからのお金の失敗は金額も大きくなり、取り返しがつかないことになりがちです。だからこそ、子ども時代はお金を使いながら小さな失敗と成功を繰り返し、金銭感覚を養っていくことが大切です。
いかがでしょうか?「節約してもなかなか生活が豊かにならない……」と思っている人は、貧乏節約と金持ち節約と、どちらに自分がいるか考えてみてください。
「節約」というお金の扱い方を家計に取り入れることで、自分や家族、社会、更に地球環境がどうなるのか?と考えてみましょう。そうすれば、「節約」は上手なお金の扱い方のひとつだと気付くはずです。ぜひ、豊かな考え方でお金と向き合えるようにしてみてください。
(文:二宮 清子(マネーガイド))
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