同僚よりも仕事ができないなどの理由で、自分の年収が平均よりも低いように感じるときに、どうすればよいのでしょうか?

うだつが上がらずに収入が低い人はどうやって金持ちになる?

同僚よりも仕事ができないなどの理由で、自分の年収が平均よりも低いように感じるときに、どうすればよいかという質問を受けることがあります。

その方法のひとつは「会社の寄生虫になり、今の会社で実績を上げる」ことです。

会社員の特権のひとつは、給料をもらいながら経験が積めることです。さらに、たとえ失敗しても、始末書と「ゴメンナサイ」でたいてい許してもらえます。ならば積極的に手を挙げ、挑戦し、実績を作ることです。

多くの同僚は「面倒くさい」という心理が先に立ち、自分から何かを提案する、自分から率先するということを避けがちです。だから差がつくのです。

また、会社員が持つもうひとつの特権は、専門的なノウハウや情報を、タダでゲットできることです。

たとえば社内に法務部があれば、その部門の社員に法律のことを聞くだけならタダ。人事部に聞けば人事関連の制度が聞けるし、先輩や上司に聞けば、営業ノウハウや企画ノウハウを教えてくれるでしょう。

これが独立してしまうと、専門的なことを聞こうとするとたいていお金がかかり、タダで何かを教えてもらえる機会はぐっと減ります。そう考えると、すごいチャンスに恵まれている、といえるのではないでしょうか。

会社の寄生虫になって、社内に眠るリソースを吸い尽く!?

「そんな大した情報は社内にはないよ」と思う人もいるかもしれませんが、それでも自分や他の社員の給料を払い、オフィスの家賃を払うだけの儲けが出ているわけで、そこに何もないということはないはずです。

もし本当に「何もない」なら、少なくともその人はその会社と同等の規模のビジネスを立ち上げることができるということになります。

「それは無理」ということなら、本人の感受性が鈍いだけ。ビジネスモデルや儲けのカン所がつかめないとしたら、その人に収入を上げることはできないでしょう。

だから、今日から会社の寄生虫になって、社内に眠るリソース(情報・知識・ノウハウ)をチューチュー吸い尽くしてしまう。そして会社の看板があってこそできることに挑戦し、会社の看板があるから会える人に会うのです。

経験を積んだ後に、収入増が見込めないなら…

経験を積んだ後に、もし本業(給与)の収入増が見込めないなら、まずは転職です。なぜなら、企業のビジネスモデルの構造上、払える原資には限界があるからです。だから違うビジネスモデルの会社に転職する。

人手不足の昨今、転職は比較的容易ですが、キャリアアップの転職は逆にハードルが上がっています。そのため、「うだつが上がらないから収入が低い」という人はまず、今の職場で実績を上げることです。

パワハラなどで自分の能力を発揮しにくい環境であれば別ですが、何の実績もない人材を、より高い給料で雇ってくれるというのは望みにくいでしょう。仮に転職しても収入増が見込めそうにないという場合、そのときは副業を考える時期かもしれません。
(文:午堂 登紀雄(マネーガイド))