ユニクロがインドに１号店 巨大市場取り込めるか

019年10月5日 18時51分

大手衣料品チェーンの「ユニクロ」は４日、インドに第１号店を開き、人口13億を超える巨大市場の取り込みに成功するか注目が集まっています。

インドの首都ニューデリーにあるショッピングモールではオープンを記念してセレモニーが行われ、ユニクロを運営する「ファーストリテイリング」の柳井正会長兼社長が「ニューデリーで最高の店にしたい」とあいさつしました。

この店舗は、３つのフロアで合わせて3300平方メートルと世界有数の大きさで、開店に合わせてインド人のデザイナーを起用して「クルタ」と呼ばれる伝統服をモチーフにした商品も取り入れられています。

ユニクロは、年内にニューデリーと近郊にさらに２店舗をオープンする予定です。

以前、日本に住んでいたというインド人の女性は「オープンを楽しみにしていました。質もよく値段も手ごろで、今後各地に店舗が増えると思います」と話していました。

人口が13億を超え経済成長が続くインドでは、外資の規制が緩和されたこともあって各国の大手衣料品チェーンのほか日本の小売りや飲食店なども進出していて、巨大市場をどこまで取り込めるのか注目が集まっています。

柳井会長兼社長 インド市場を最も重視

ユニクロを運営する「ファーストリテイリング」の柳井正会長兼社長は、１号店のオープンを前に現地で記者会見し、今後、インド市場を最も重視していく姿勢を示しました。

このなかで、「インドへの進出は、われわれが長く待ち望んできたことだ。インドは経済成長率が高いし、若い人の人口も多く、今後の飛躍的な成長が本当に望まれている」と述べ、インド市場の潜在力を高く評価しました。

そのうえで、「近々、デリー近郊に２号店、３号店もオープンする予定で、３店舗の同時期オープンはインド市場を最も重視する私たちの姿勢を表している」と述べ、インドでの成功に期待を示しました。

インド 外資規制の緩和進む

サービスや小売業の進出が加速する背景には、インド特有の外国資本に対する規制が徐々に緩和の方向に進んでいることが挙げられます。

インドでは、これまで国内の産業を保護する意味合いから、外国資本による小売りやサービス業の進出には出資比率や地元での原材料の調達額などに厳しい規制が設けられてきました。

インド政府はこうした規制を緩和し、たとえば今回のユニクロのような単一ブランドの小売りについては、出資比率100％の出資が自動的に認可されるようになったほか、地元からの調達額を30％以上とする制限も、達成する期間を緩和しています。

一方、百貨店やスーパーといった複数ブランドの小売りについては、最低投資額を１億ドル、日本円で100億円以上とすることや、店舗は100万人以上の都市のみとし、州政府の許可を必要とするなど今も厳しい規制が存在し、日系企業の進出の足かせとなっています。

加速する日系企業の進出

インドへの日系企業の進出はこれまで、自動車や製造業が主流でしたが、ここ数年は、人口13億の巨大市場を目指す小売りやサービス業の進出が加速しています。

３年前に、「無印良品」のブランドで生活雑貨などを販売する「良品計画」が、大手小売りで初めてインドに進出し、現在では４店舗を展開しています。

外食産業では、カレーチェーン「ＣｏＣｏ壱番屋」が三井物産と共同で来年にもインドに１号店をオープンさせる予定です。カレーの本場インドで日本のカレーが通用するのか、注目を集めています。

さらに大手牛丼チェーンの「吉野家」は、今後の本格進出もにらんでインドに試験店舗を出しています。

今後、インフラや輸送などの分野で改善が進めばサービスや小売業のインド進出がさらに本格化する可能性があります。

ＪＥＴＲＯ「企業の関心 インドに向き始めている」

ＪＥＴＲＯニューデリー事務所の梅木壮一さんは、日系のサービス・小売りの進出が相次いでいることについて、「東南アジアが一巡して企業の関心がインドに向き始めている。５年前にはどこもなかったが、２、３年前から出店事例が相次ぎ、我も我も、という形で関心を呼んでいる」と分析しています。

また、今後の進出に向けた課題について「インド人の視線はどちらかというと欧米を向いていて、日本の製品や食品のよさがあまり知られていない。それを伝えていくことが大切だ」と指摘しています。

ユニクロ　ダウンの羽毛を50倍速で“リサイクル”

2019年9月23日 19時3分

テレ朝news

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　いらなくなったダウンジャケットを回収して再利用します。

　ユニクロはダウンジャケット「ウルトラライトダウン」の回収を国内の店舗で始めました。羽毛だけを取り出して洗い直したうえで、リサイクルした羽毛を素材の一部に使った新しい商品を来年秋ごろに発売するということです。ダウンジャケットのリサイクルは手作業で行うことが一般的ですが、素材メーカーの東レが新たに開発した機械で回収までを自動化し、今までの約50倍の処理能力が実現したということです。ユニクロの柳井会長は「社会の持続可能性に貢献していくことを目指しています」とコメントしています。

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