年収平均は20代、30代、40代でどのように変わるのでしょうか？ また年齢だけでなく業種別でどれくらい変わるのでしょうか？
写真拡大 (全5枚)

会社員にとって気になる「年収平均」

会社員にとって気になる「年収平均」。特に、働き盛りの20代、30代、40代の年収平均と業種別の傾向について見てみましょう。

国税庁が調査した「平成29年分 民間給与実態統計調査」のデータからご紹介します。

年収平均は、20代～40代でどう違う？


表は、年齢層別の年収平均です。20代前半は262万円、後半になると361万円と20代で一気に年収が100万円上がっているのがわかります。

この上昇率は他の年齢層ではないところ。20代後半は大学卒や大学院卒の給料が新たに含まれていることを考慮に入れても、伸び率は高いといえるでしょう。

30代の年収平均を見ると、前半は406万円、後半は442万円と400万円を少し上回った400万円台前半のところで推移しています。

40代の年収平均は前半467万円、後半496万円。400万円台後半を伸びていきますが、500万円には届きません。

50代前半の年収平均は518万円となり、500万円を超えてきます。が、その後は下降していきます。

20代年収平均：電気・ガスは後半で500万円に


表は20代の年収平均の業種別金額です。20代前半の金額の高い順に並べました。

一番高額だったのは、電気・ガス・熱供給・水道業。20代前半で393万円、20代後半で507万円。

全体平均の30代や40代の金額も超えており、かなりの高水準の年収となっています。

30代後半の年収平均：500万円超えは電気・ガス、金融保険、情報通信、製造


次に30代の業種別の年収平均です。全年齢での年収平均でも超えるのがやっとだった500万円の壁を30代でクリアしているのが、電気・ガス、金融・保険、情報通信、製造の4業種。

トップはやはり電気・ガス・熱供給・水道業。30代後半で734万円と700万円超えとなっています。また、金融・保険は627万円、情報通信が574万円と600万円前後まで伸ばしており、これら3業種は30代にとって他を大きく離してトップ3といったところです。

40代年収平均：500万円超えは学術研究、建設、複合サービス


40代の業種別年収を見ると、更に業種間の差が大きくなっているのがわかります。トップの電気・ガス・熱供給・水道業では、なんと40代後半で868万円。他の業種とは大きな差となっています。

40代で新たに、年収500万円を超えた業種は、学術研究・専門・技術サービス業、建設業、複合サービスです。ここまでが、業種全体より年収平均が上となっている業種でしょうか。

年収平均といっても業種によってもかなり差がでています。

もちろん、同業種や同会社間でも、差がでていることでしょう。ただ、業種別、年齢別での年収平均はかなり差があることも事実。業種の差や年齢別の伸びに注目して、ご自身の年収などと比較をしてみてください。
(文:福一 由紀（マネーガイド）)