水道・光熱費の節約は、収入が減る老後の生活費対策の1つになり得ます。といっても、老後の域に入ってから節約しようとしても、なかなかできるものではありません。
水道・光熱費の節約は、収入が減る老後の生活費対策の1つになり得ます。といっても、老後の域に入ってから節約しようとしても、なかなかできるものではありません。遅くとも50代から節約習慣を身に付けておくことが大切です。では、どうやって?

省エネ性の高い家に住み、家電を使うのがいいのだけれど……

まず、節約を意識する必要がなく、手間もかからない節約法を2つ紹介します。省エネ性の高い家に住むこと、古い家電を買い替えることです。

住まいは新築を買ったばかりならいいですが、築年数が経過していると省エネ性は劣ってきています。お金がかかることなので、すぐでなくてもいいですから、二重窓にするなどの省エネリフォームの検討を。筆者は、以前、住んでいた築数十年のマンションに、二重窓を設置する工事を行ったことがあります。電気代は設置前と比較して年間20~30%ほど節約できました。

賃貸住まいの人はできるだけ築浅の物件に住むといいですね。わざわざ引っ越すことはありませんが、次に引っ越す際は築浅物件を意識するといいでしょう。最近、賃貸物件が増えているので、家賃は下がる傾向にありますから。

家電も新しいほど省エネ性が高いので、「そろそろ買い替えドキかなー」という家電があったら買い替えを。これも、お金がかかることなので、壊れるまで使うなら、それからでもOK。ただ、照明器具くらいはLEDに変えたいもの。電気代はさほど変わりませんが、寿命が長いので、長い目で見ると節約になります。

家電の使い方を意識して節約を

よく聞くことだとは思いますが、家電は使い方で節約ができます。これからの時期、暑いのを我慢して熱中症にでもなったら大変なので、エアコン利用はマストですね。サーキュレーターや扇風機で空気を循環させると節電になります。夏の設定温度は28℃(冬は20℃)、フィルターをこまめに掃除する、室外機の周りにモノを置かないようにするといいそうです。

夜間熱中症を防ぐためにエアコンをつけっぱなしにして寝る人もいますが、一室に家族が集まって寝るといいでしょう。ただ、お子さんが大きくて親と同室で寝るのをイヤがる場合はその限りではありません。

洗濯機は、電気料金のプランを確認し、タイマーを使って割安な時間帯に終わるように回します。

なお、洗濯機は少量ずつ洗うよりまとめ洗いの方が節約になるそうです。年頃の娘さんがいる家庭では、「お父さんの洗濯物と一緒に洗わないで」と言われているかもしれません。そのわがままをきくかどうかは、お母さん次第ですけどね。

日々の料理と入浴も節約ポイントがいっぱいです。料理は1つの鍋で同時に調理する、ガスの炎は中火にする、鍋底の水滴を拭いてから火にかけるなど。食器洗いは食洗機の方が節水になるそうです。お風呂は、シャワーは出しっぱなしにしない、お風呂の蓋はこまめに閉める、間をあけずに入浴するなど。50代の今、身に付けた節約習慣は一生モノになりますよ。

なお、電力自由化が2016年4月から、都市ガス自由化が2017年4月からスタートしています。電力会社やガス会社を変更するのもいいでしょう。

※All About生命保険ガイド・小川千尋さんの記事を編集部が最新情報に加筆
(文:小川 千尋(マネーガイド))