好調な企業決算の追い風にのって、2019年夏のボーナスは上昇傾向にあります。東証1部上場企業の平均支給額はで74万3588円、対前年同期比0.7%増だそうです(労務行政研究所)

ボーナス資金を投資に回すときに、気をつけたい3点

好調な企業決算の追い風にのって、2019年夏のボーナスは上昇傾向にあります。東証1部上場企業の平均支給額はで74万3588円、対前年同期比0.7%増だそうです(労務行政研究所)。

ただし、喜んでばかりはいられません。これから起こる収入の増加は、消費増税や物価上昇とセットで手に入る「負担付き増収」です。だから、気前よく使うだけではなくて、将来を見据えて、しっかり管理したいものです。

今は、投資環境が難しい時期ですので、無理して投資せず、来春までの待機資金にしてもいいと思いますが、ボーナス資金を投資に回したい人が、気をつけるべき3点をお伝えしたいと思います。

じっくりと小分けにして投資する

ボーナスでまとまった金額が入ると、人は気持ちも大きくなり、思い切っていっぺんに使ってしまいがち。投資においても、逡巡せずにサッと投入している人が多いですね。いっぺんに投資して、その直後に株価の大きな調整があると、早々に損失を抱える状況も懸念されます。そうなりたくない人は、じっくりと小分けして投資することを、お勧めします。すなわち、時間を分散して投資をするのです。

注目されていない優良資産に投資する

上がっている資産を急いで買いたくなる習性(順張り)を人は持っています。しかし、上がっている資産を買うと、高値づかみとなりかねません。ですから、もう一つ大事なことは、注目されている人気の資産に投資しないことです。

一般に注目されている資産とは、すでに旬を過ぎた落ち目寸前の資産であることが多いのです。賢い投資家は、これから上がっていく資産を、人が気付く前からコツコツと安値で仕込んでいます(逆張り)。かといって、注目されていない資産なら何でもいい訳がありません。本当に、クズだから注目されていないという銘柄もたくさんありますから、負ける資産を買ってはいけません。実力のある資産なら、悲観されているうちに投資しておけば、長期的には報われるのが、投資では当たり前です。ボーナスでは、逆張り投資をお勧めします。

長いゴールを想定して投資する

ボーナスを余禄として考えると、バッと投資して、お小遣い稼ぎができたらいいなと思われるかもしれません。しかし、安易な発想は禁物です。余禄としての投資であるからこそ、すぐに見返りを求めない、長期投資のスタンスで始めるべきです。

このお金は、10年後、20年後に花咲けばいいというくらいの、悠長な気持ちでのぞんでください。そうすれば、最初に述べた小分け投資、2番目に述べた逆張り投資、いずれのアドバイスをも、すんなりと受け入れることができるようになるはずです。

目先の果実を求めずに、大輪の花を咲かせるような、ロングスパンの視点で、投資を考えてください。
(文:北川 邦弘(マネーガイド))