男女で「給与差」はどれくらい?業種でも違う?
給与所得者の平均給与は、性別や働く業種によって大きな差があります。男女別に、業種別平均給与や給与額の分布状況を調べてみました。もらえる給与は誰でも多い方が良いですよね。少しでも多くもらえるよう現実を知っておきましょう。
平均給与は男性521万円、女性280万円
給与所得者の平均給与は全国平均で421万6千円ですが、男女別に平均を確認してみると、かなり差のあることがわかります。業種別に男女の平均給与を確認してみました。全業種平均では男性521万円に対し女性は280万円で、女性は男性の53.7%の水準、半分強と言ったところです。女性にとっては納得のいく水準ではないかもしれませんが、勤続年数や仕事内容等にいろいろと違いがあるのでしょう。この男女差は、実は業種によってかなり異なります。
全業種の中で平均給与が最も高い電気・ガス・熱供給・水道業では、全体で769万円、男女別では男性801万円に対し女性は544万円となっています。女性の給与は男性の67.9%であり、全業種平均に比べたらかなり高い水準です。給与の額も他とは大きな差があります。この業種では、女性が長く安定して働くことのできる環境が比較的整っているのでしょう。
最も平均給与が少ない宿泊業・飲食サービス業の全体平均234万円との差は535万円となっています。
2番目に給与が高い金融業・保険業では、全体で626万円、男女別では男性809万円に対し女性は410万円となっています。女性の給与は男性の50.7%であり、電気・ガス・熱供給・水道業と比べるとかなり低い水準です。女性にとっては厳しい業種と言えそうですが、改めて給与をみてみると、男性の給与が電気・ガス・熱供給・水道業を上回っていて、全業種の中で最も高くなっています。男性にとっては高い給与を期待できる魅力的な業種と言えそうです。
女性の男性に対する給与水準が最も低い業種は卸売業・小売業の46.2%で、男性の半分にも届きません。また給与の額では宿泊業・飲食サービス業の158万円が最も低い額です。これらの業種で女性の給与が低いのは、何らかの理由が当然あるはずです。
同じ世帯の中で他に収入源があるとか、独身で高い給与の追求よりやりがいや都合の良さ等を求めるなら何も問題はありませんが、そうでないなら、何らかの対策を講じた方が良いでしょう。
300万円超400万円以下の給与所得者が854万人で最多!
もう1つ、給与所得者が給与別にどのように分布しているかを表にしてみました。4869万人の給与所得者を、100万円以下から100万円刻みで1千万円まで10階級、さらに1千万円超は500万円刻みで3階級と、2千500万円超の全部で14階級に分け、さらに男女別でも載せておきました。男女全体では300万円超~400万円以下に最も多く853万人います。次に多いのが200万円超~300万円以下の796万人、その次が100万円超~200万円以下の710万人となっています。平均値(平均給与)は421万6千円ですが、中央値はそれよりも低い額になっていそうです。2千500万円超の給与所得者12万人や、2千万円超~2千500万円以下の11万人が平均値をかなり上げているのでしょう。
男女別では、男性で人数が最も多いのは300万円超~400万円以下の522万人、女性は100万円超~200万円以下の503万人です。給与所得が1千万円超の人は男性で189万人、女性で19万人います。男性の方がかなり多いですが、女性でも給与が高い人はもちろんいて、2千500万円を超える人が8千人います。
生活の良し悪しや幸福度は必ずしも給与額に比例しませんが、高い給与と低い給与のどちらが良いかと聞かれたら、高い方と答えますよね!? あまり他の人ことは気にせず、納得できる給与をもらえるよう一生懸命働き、良い人生にしていきましょう!
(文:松浦 建二(マネーガイド))
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