職人技が光る!「大人ランドセル」で上質な通勤スタイルを手に入れよう
誰もが一度は使ったことがある「ランドセル」。大人になると使う機会はほとんどありませんが、小学校生活を支えてくれたランドセルに、愛着を持っている人も多いでしょう。最近では海外セレブがランドセルを普段使いにしていることもあり、ファッションアイテムとしても注目を集めています。しかし、小学生用のランドセルを一般人の大人が使うのは、少しハードルが高いですよね。
土屋鞄製造所が販売する「OTONA RANDSEL」は、その名の通り“大人のため”のランドセルです。ランドセル本来の堅牢さ、使いやすさはそのままに、デザインや仕様を大人向けにアップグレード。毎日の通勤スタイルに自然に合わせられます。教科書やノートをビジネスグッズに替えて、ランドセルを使ってみませんか?

■「大人ランドセル」って?

「OTONA RANDSEL」は、土屋鞄製造所が販売する“大人のための”仕事鞄です。土屋鞄といえば、ひとつひとつ職人の手によって作られた鞄や財布で有名。革製品を日常生活に取り入れたい人なら、一度は耳にしたことがあるでしょう。そんな土屋鞄は、1965年にランドセル作りからそのブランドをスタートさせました。つまり、「OTONA RANDSEL」は土屋鞄の原点に近い製品ともいえます。
ランドセルは “最も複雑な鞄” として知られています。「大人ランドセル」にも約130個の部品が使用され、使用する革の選定や組立作業は、すべて人の手によって行われています。大人が使うことを想定し、従来の「使いやすさ」と「堅牢さ」に加え、スーツを着た大人が通勤スタイルに合わせられる「デザイン性」も追求。この記事では、大人仕様ならではのランドセルの魅力に迫ります。

■背中にフィット! 長時間背負っても疲れない?

ランドセルは、子供が教科書やノートなど荷物を詰め込んでも、背中に負担がかかりにくいよう設計されています。その設計は「大人ランドセル」にも応用。背中にクッションを入れることで、長時間背負っていても疲れにくい構造になりました。
背中のクッションといえば、まさに“ランドセルらしい”ポイントですが、他にも「大人ランドセル」には、ランドセルならではのデザインが各所に施されています。たとえばフタを締める留め金。フタを「カチッ」と留める動作など、小学生時代を思い出して少し懐かしい気持ちになります。使い勝手の良さだけでなく、デザインにも遊び心があるのがうれしいですね。

■大事な書類も折らずに収納!

ランドセルは、教科書やノート、プリント類をそのまま放り込める箱型のデザインが特徴。「大人ランドセル」も本体が箱型なので、A4書類をそのまま入れても、折らずに持ち運べます。
かっちりしたつくりなので、外からの衝撃にも強いのが魅力。13インチのノートパソコンやタブレット、デジタルカメラといったガジェットも、安心して持ち運べます。
なお、本体の前面には小物を収納できるポケットがあり、財布やスマホなど、すぐに取り出したいアイテムをしまえます。ちなみに、ここは従来のランドセルでは、住所や時間割などを収納できるスペース。こうしたスペースを“大人デザイン”に替えているのも高ポイントです。

■これぞ職人技! 手作りだからこそ長く使える

「大人ランドセル」は予約販売にのみ対応。ひとつひとつ職人が手作りしているため、実際に手に入るまで時間がかかりますが、だからこそ丈夫で長持ちする製品になっています。たとえば肩ベルトの付け根部分。手縫いで補強し毎日の通勤にも耐えられる仕様といえます。
また、通勤用に使いたい人にうれしい配慮も。リュックを背負って電車に乗るとき、周りの迷惑にならないようリュックを手に持ち替えることが多いですよね。「大人ランドセル」は、そうした状況を考慮し、ハンドルの強度を頑丈に設計。握りやすく、かつ本体をしっかり支えられるハンドルに仕上がっています。

■革製品だから雨の日が心配…

従来のランドセルにある魅力を、たっぷり詰め込んだ「大人ランドセル」。しかし、革製品とあって、雨の日の使用が心配な人もいるでしょう。通勤スタイルに合わせる場合は、特に気になるポイントです。
対策としては、あらかじめ防水スプレーをかけておくのがおすすめ。これにより、水染みはある程度防止できます。万が一水で汚れてしまったら、できるだけ早く拭き取りましょう。水染みや傷が付いてしまっても、味わいが増していくことが革製品の魅力でもあります。日々のお手入れを楽しみながら使いこんでみましょう。

革の選定、組み立てまでひとつひとつ人の手によって作り上げられる「大人ランドセル」。6月の再販受付はすでに終了し、現在8月中に予約受付が開始できるよう準備中だそうです。販売価格は10万円と決して安くはないですが、“ランドセル型”ならではの使いやすさとデザインが評判を呼び、受付を開始する度に数日で完売するとか。
今回の記事ではヌメ革の製品を使用しましたが、ほかにイタリア革の「大人ランドセル」もラインナップ。土屋鞄の店舗で実際の製品を見ることができるので、興味のある人は足を運んではいかがでしょう。

(取材・文/神戸紅実子)
かんべくみこ/エディター、ライター
編集プロダクション「ゴーズ」に所属。”平成生まれ昭和育ち”ながら、スマホやアプリに関する記事を若者文化に乗り遅れまいと執筆中。東横線ユーザーだが、ときどき中央線沿線にも出没する。