貯金の理由、目的は老後資金?貯金のモチベーションを維持するには目標設定が重要です。100万円貯金と500万円貯金の仕方の違い、貯金を加速する方法、資産運用の注意点などを紹介します。

貯金したい理由は?老後資金のためが7割超!

まずは500万円貯める目的を考えてみましょう。みなさんはなぜ500万円貯めたいのですか?

金融広報中央委員会の調査によると、金融資産を持つ(預貯金も含んでいます)理由として約7割の人が「老後資金のため」を選んでいます。目的は世代ごとの特徴が表れていて、例えば30代の最多理由は、「子どもの教育資金のため」で、次が「病気や不時の災害への備え」です(出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世帯調査〕(2016年/平成28年))。

貯金を達成するための目標を立てよう!

目標が老後資金のためだとしても、消極的だし漠然としていて貯金する意欲が湧いてこないし、モチベーションを維持できない!という方もいるのではないでしょうか。

そこで、まずは「目標をつくる」をやってみましょう。たとえば100万円を貯めるために目標を設定していた方も、今度は500万円貯金のために目標の見直しを行いましょう。

目標設定はSMARTに

目標がぼんやりしていると意味がなくなります。意味のある目標にするために、SMARTという目標設定法を紹介します。SMARTは、次の5つの英単語の頭文字からできた言葉です。

Stretch「背伸びした目標」
Measurable「成果が測定可能」
Achievable「達成可能」
Realistic「現実的」
Time-related「期限がある」

これをチェックリストにして、目標を設定してみましょう。まずは、大きな目標を立て、それを実現するための小さな目標をできるだけ多く立てていきましょう。小さな目標を全て達成すると大きな目標も達成できるという仕組みです。

500万円貯金の仕方とは?

基本的には100万円を貯める場合と同じ貯金の仕方やコツになります。

<貯金の仕方>
●財形貯蓄制度や社内預金などを会社が導入していれば、利用するのが有利ですし、もしなければ銀行の自動積立など強制的に引き落とされる貯金は少額でも続ける

<コツ>
●毎月の収入>毎月の支出は絶対守る
●(高利の)借金はしない。予定にない買い物・衝動買いをしない。
●ボーナスは貯蓄・投資へ。

習慣化するまで耐えましょう。不要な嗜好品の購入、衝動買いなどの悪い習慣は止めてみると楽になりますよ。

しかし、500万円の貯金は、単純に考えると100万円の5倍の時間がかかることになります。それでは脱落する人が増えそうです。

貯金を加速するための方法と注意点

脱落者を出さないためにも、貯金の目標達成を早める方法をいくつかあげてみます。

(1)大きな支出を削る
・保険:過剰に入っていないか、より保険料の低い商品はないかなど見直してみましょう
・住宅ローンなどの金利:今は史上最低水準の金利です。借り換えを検討してみましょう
・自動車:なくても困らない場合は売りましょう。都市部に住む人・週末利用のみの人は、駐車場代が嵩むのでカーシェアリングやレンタカーの利用を検討してみてはどうでしょう
・携帯電話・インターネット:大手通信キャリアの店舗などでプランのアドバイスがもらえます

(2)切り詰めて貯蓄額を増やす・仕事を増やす
(残業、パート掛け持ち、深夜バイトなど)無理をして体を壊さないようにしましょう。

(3)転職をする
ブラック企業に入らないよう慎重に選びましょう。

(4)専業主夫・主婦が働き始める
家庭の状況、子育て方針によって決めましょう。

(5) 資産運用をする
急いで増やしたいという焦りからハイリスクの商品に手を出したり、詐欺に引っかかったりしないように注意しましょう。手数料の高い商品にも注意です。

(6)副業をする
インターネット上で「得意を売る」のがおすすめです。ものを売るなら少量から始めましょう。その場合は在庫を抱えないよう大量仕入れしないことです。

※会社の就業規則で副業が可能かどうかを確認してからにしてください。

1000万円に向けて

順調に資産を増やせていますか? ここでは目標設定を主に行いましたが、将来に向けてそろそろライフプラン・マネープランを作成してみましょう。今の課題と今後の道筋がより明確になると思います。

500万円貯めるためには、必ず達成できると思うこと、決めたら徹底してやることが大切です。500万円を突破したら次は1000万円です!
(文:井上 陽一(マネーガイド))