元手は装備品代の約5万円だけで、地元会社員の人気複業になっている。とはいえ不漁のときもあり「どれだけ伸びるかはウナギの気分次第」だ
 なにかと「儲かるらしい」と話題になるお仕事の実態とはいかなるものか。実際に副業として実践している人たちが、体験談を伝える。

◆【Vtuber】自分を“ゆるキャラ化”し、グッズ展開でさらに稼ぐ

 3次元キャラを配信者に見立てて動画を作る「バーチャル・ユーチューバ―(Vtuber)」。大企業も熱視線を送る注目ジャンルだが、実際、配信者の懐はどうなのか。配信者のマシーナリーとも子さんが話す。

「人気配信者になれば相当の広告料が入ってきますが、マネタイズ方法はそれだけじゃない。自分のキャラを使ってイラストやスタンプなど、グッズを作るほうが稼げるんです。要は自分がキャラの権利を持っている状態だから、好き勝手に作れるので」

 現在は最高で月30万円ほどの副収入に。近く本業を退職し、動画制作やイラスト販売にさらに注力しようと思っているという。

「トップ配信者だと月100万円も夢じゃない。今後はゆるキャラみたいな存在になりたいですね。サンリオのキャラみたいな」

◆【シラスウナギ漁】一冬で高級車が買える!? 地方会社員の人気副業

 ヤクザが血眼になるほど儲かると噂のシラスウナギ(ウナギの稚魚)漁も、副業が可能だ。東海地方在住の会社員男性が話す。

「地元の採捕組合ってとこに届け出を出して、簡単な面接後に参加費を払えばできます。作業は単純で、冬場に川で遡上するシラスウナギをひたすら網ですくう。参加者は40代以上が中心で、会社員から農家までいます。僕は会社が終わってから21~24時くらいの間で副業としてやっています」

 では、その儲けのほどは?

「クソ寒い中で4時間程度は拘束されるわけですから、安けりゃ誰もやりませんよ。ワンシーズンで高級車が1台買えることもあるほどで、平均で月40万円はいけます。今やっている漁業関係者は高齢化していますから、今後は若い人の参入も増えるんじゃないですか。地域おこしにも使えるし、そういう斡旋をやっても儲かりそうです」

◆【PickGo(ピックゴー)】土日だけで月20万円 話題の「運送版Uber」

 荷主とドライバーをマッチングするサービス「ピックゴー」。昨年始まったこのサービスで、普段はアパレル会社に勤める男性は週末のみの利用で約20万円を稼ぐという。

「仕事は主にアマゾン商品の配達ですね。通常、運送業は売り上げの55%がドライバーの取り分ですが、ピックゴーだと85%がこちらに入る。運送業者でバイトするよりも稼げるし、週末のみとか空き時間でやれるから本業と都合をつけやすいんです」

 配達場所はごく近場から越県するものまでさまざまあり、単価も900円~1万円超と、ピンキリ。そこは運転する者の気力次第だ。

「働くには運送業者の届け出をしている車が必要ですが、これはリースで代用できます。諸費用を差し引いて、週末を丸々使えば5万円を切ることはないですよ」

 Uberの仕組みを運送業に当てはめたようなマッチングサービス。運送業未経験者向けの説明会も開いているので、まずはそこに行ってみるのも手だ

取材・文/青山由佳 山田文大 進藤太郎(小野プロダクション) 安里和哲 山野祐介 撮影/菊竹規
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