節約に励んでいる人はたくさんいます。でも、「頑張っている割にお金は貯まっていかないし、節約しても意味がない」と思ってしまう人が多いのも事実。そこで考えて欲しいのが節約の仕方。あなたの節約方法って、本当にあっていますか?

努力が報われにくい節約とは?

毎日せっせと節約に励んでいる人はたくさんいます。でも……「頑張っている割にお金は貯まっていかないし、節約しても意味がない」と思ってしまう人が多いのも事実。

そこで考えて欲しいのが節約の仕方。あなたがしている節約方法って、本当にあっていますか? きっかけは些細なこと。ちょっと見方を変えていけば、見えないものまで目に入ってきますので、節約効果をアップさせることが可能です。

マメに節約をしている=節約上手というイメージがありますが、本当にそうなのでしょうか?

節約貧乏さんは「木を見て森を見ず」

徹底的に節約に励んでいる人は、ガスの元栓を切る、コンセントを抜く、トイレにペットボトルを入れる等、その内容はおばあちゃんの知恵袋を越える立派なもの。本当に頭が下がります。

ただ細かい節約に励む人の場合、日々のお金の流れに集中するあまり、あることを忘れがちです。それは、実際の生活では細かい出費以外にも、交際費や冠婚葬祭費、レジャー費等、毎日ではないけれど確実に出ていくお金が存在することです。

節約を実のあるものにするのなら、日々のお金の流れとともに家計全体でいくらの出費になるのか、年間ではいくらのお金が必要になるのかを知る必要があります。

些細な部分のみにフォーカスするのではなく、全体を見渡して節約するにはどのようにすれば良いのかを考えてみて下さい。

「木を見て森を見ず」というスタイルでは、大切なことを見落としてしまいます。これでは、節約しているのに思ったほど効果が実感できない、節約貧乏まっしぐらです。

出費が大きいものほど節約効果は大きくなる

細々とした節約は「やった」という実感が伴うので、節約に価値を見出す人は少なくありません。

とはいえ、効果が無ければ意味がありません。節約で効果が表れやすいのは出費が大きいモノやこと。これら大きな出費をいかに抑えるのかがポイントになります。

家計で大きな出費といえば住宅ローンではないでしょうか? 毎月コツコツと返済するのは基本ですが、貯まったお金で繰り上げ返済を実行すると、節約効果は絶大です!

たとえば2000万円を期間35年、金利2%、元利均等払いで借り入れた場合、毎月の返済額は6万6252円で総返済額は2782万5861円。

1年後に繰り上げ返済を実行して期間短縮型を選んだ場合、返済期間は2年5カ月短縮され、総返済額は2690万1549円。節約額は92万4312円にもなります。

ちなみに返済額軽減型を選ぶと、毎月の返済額は6万2872円で毎月3380円の節約になり、総返済額は2744万6824円。全体での節約額は37万9037円です。効果が大きいことを実感していただけましたか?

レジャー費は旅行券や専門サイトで節約する

家族サービスのために、思い出作りのためにもレジャー費は欠かせない出費のひとつ。自分で手配する人、旅行会社に手配をお願いする人もいるかと思いますが、予算は限られています。よりリーズナブルな方法で準備したいものですね。

旅行会社のツアーを利用する場合には、旅行券を購入して料金の支払いをすると節約に繋がります。旅行券は金券ショップで購入でき、相場は日々変わっていきますが、概ね額面よりも5%引きで購入可能です。利用しない手はありません。

飛行機で出かける場合には、空港の最寄りの駅までの往復割引切符等を発売している地域がありますので、該当する場合には利用してみて下さい。

宿泊のみ予約をするのなら、宿泊専門の予約サイトの利用がお勧めです。これらの専門サイトでは、返金不可プランというものが発売されており、通常料金よりも割安で予約することができます。

「絶対に行く!」と決めているのなら、通常よりもリーズナブルな価格で同じサービスが受けられますので、利用してみると良いですよ。

節約方法は人それぞれなのですが、効果があるものを中心に節約していくとストレスはありませんし、効果が目に見えるため、継続する意欲も湧いてきます。

もちろん、日々の節約は大切なのですが、全体の支出を見極めながら、何を節約すると効果が出やすいかを判断していくと良いでしょう。
(文:飯田 道子(マネーガイド))