公務員の2019年冬ボーナス・賞与事情はどうなっているのでしょうか? 公務員のボーナスの決まり方、支給日は法律で決められています。2019年冬の公務員ボーナスはどのように決まったのでしょうか?

2019年冬の公務員ボーナス・賞与額は平均いくら?

2019年冬の公務員のボーナス事情について解説します。

公務員のボーナスの決まり方、支給日は法律で決められています。2019年冬の公務員ボーナスはどのように決まったのでしょうか?

ちなみに、民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)の2019年冬ボーナスは前年比-0.4%。4年ぶりに減少に転じると予測されています(※1)。

国家公務員の冬ボーナス支給額 平均70万700円 

国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)の2019年夏ボーナス(期末手当、勤勉手当)の平均支給額は67万9100円で前年比4.1%増でした。

2018年の人事院勧告に基づく給与法の改正により、ボーナス(期末手当・勤勉手当)の支給月数が2.095カ月分から2.195カ月分に引き上げられたからです。

また、従来は夏よりも冬の支給が多かったのですが、夏冬均等に支給されることになったのも要因の1つ。このため平均年齢(35.9歳から35.3歳)が低くなったにも関わらず、平均は上昇となりました。

ただ、2019年冬ボーナスは前年より減少の見込みとなっています。平均支給額は前年比1.3%減の70万700円と予想されています(※1)。ただ、これは夏冬均等支給により、冬の支給が前年より減ってはいますが、この夏冬均等支給の影響を除くと、前年比1.9%の増となっています。

(※1)三菱UFJリサーチ&コンサルティング「2019年冬のボーナス見通し」(2019年11月11日発表)より

地方公務員も含め、公務員全体では昨年冬から2.7%減

地方公務員も合わせた公務員のボーナスをみると、1人当たりのボーナス支給額は前年比2.7%減と予測されています(※2)。

地方公務員のボーナスも、国家公務員の動向に準じています。というのも、多くの自治体では、給与やボーナス支給を国家公務員の基準をもとに決めるからです。ただ、地方公務員は基本給などが減少傾向にあることもあり、公務員全体の平均は減少という予想になっています。

(※2)みずほ総合研究所「2019年冬季ボーナス予測」(2019年11月11日発表)より

人事院勧告、ボーナスを0.05月多い4.5か月に

令和元年の人事院勧告は、2019年8月に発表されました。この人事院勧告というのは国家公務員の給与やボーナスが民間のものとかけ離れないようにするものです。民間の給与やボーナスと比較し、俸給制度や諸手当制度の見直しを勧告し、給与法の改定をうながすものです。

2019年は10月11日に閣議決定し、人事院勧告通りに給与等が改定されることになりました。

令和元年の人事院勧告は、

■民間給与との差(0.09%)を埋めるために、初任給及び若年層の俸給月額を引上げ
・初任給を、総合職試験、一般職試験(大卒程度)は1500円、一般職試験(高卒者)は2000円引き上げ
・30歳台半ばまでの月給についても平均0.1%程度増の改定

■ボーナスを引き上げ(0.05%)
・勤勉手当の年間支給月数を0.05カ月多い4.5カ月に改定

■月給とボーナスを合わせた平均の年間給与は2万7000円増の680万円

というものでした。

公務員の2019年 冬ボーナスは12月10日支給

公務員のボーナス支給日をみておきましょう。国家公務員のボーナス(手当)支給日は法律で決められています。ボーナス(期末手当、勤勉手当)の支給は、

・対象:基準日(夏6月1日、冬12月1日)に在職する職員(基準日前1カ月以内に退職や死亡した職員にも支給される)
・支給日:夏6月30日、冬12月10日(支給日が土曜の場合は前日、日曜の場合は前々日の金曜)

と決められています。

2019年の12月10日は火曜なので、2019年の国家公務員の冬のボーナスは12月10日支給ということになります。地方公務員もこれにならって支給されます。

2019年冬ボーナス、企業は下げ、国家公務員、地方公務員も下げ(年間では横ばい)といったところのようです。民間企業の動向より少し遅れて決まる公務員のボーナス、民間企業の業績があがり、民間企業、公務員ともにアップを期待したいところです。
(文:福一 由紀(マネーガイド))