主な銀行の振込手数料を徹底比較しました! 皆さんは普段どんな方法で振込をしていますか? 銀行窓口、ATM、ネットなど、銀行や振込方法によって手数料にはかなりの差があるのです。

振込方法や銀行によって違う「振込手数料」

「銀行振込」は、「ATMでの現金の入出金」に続いてよく利用される銀行サービスでしょう。

手数料は振込方法や銀行によって違います。主な銀行の振込手数料を徹底比較しました!

都市銀行の振込手数料比較

まずは、都市銀行の振込方法別の手数料を見てみましょう。

振込手数料にも消費税がかかります。2019年10月からの消費税アップにより、振込手数料も改定されました。

表は消費税込の手数料です。


他行宛ての振込手数料は、窓口の場合、振込金額3万円以上なら、どの銀行でも880円もかかります。ネット振込の場合は、三菱UFJ銀行が3万円以上でも330円と他より安めの設定。

窓口振込よりもATM振込、同じATM振込でも現金よりキャッシュカードによる振込を安く設定している銀行が多いですね。ATMでは現金による10万円超の振込はできません。

キャッシュカードによるATM振込とネット振込は、同額の銀行と、ネット振込のほうが安い銀行に分かれます。銀行に行く手間やATMの利用時間の制約を考えると、ネット振込は便利で安いということになります。

優遇サービスで振込手数料がもっと安くなる

振込手数料は、各行が実施している優遇サービスを利用することで、もっと安くなるケースがあります。優遇サービスの確認をお忘れなく。先ほどの表でマス目が青くなっている部分は、取引状況に応じて手数料が無料など割安になります。

各行の優遇サービスのおおまかな内容は以下の通りです。

▼みずほ銀行「みずほマイレージクラブ」残高50万円以上などの条件を満たすと、ATM(カード利用)やネットでの自行や他行宛ての振込手数料が月1回無料に。残高500万円以上などの条件を満たすと月4回まで無料に。ネットまたはATMでの振込が対象です。

※2020年3月(2020年1月末の取引条件判定)より、条件や回数が変更される予定。

▼三菱UFJ銀行「スーパー普通預金(メインバンクプラス)」残高500万円以上または住宅ローン借入れで(完済後2年間まで対象)、他行宛てネット振込手数料が月3回まで無料になります。

▼三井住友銀行「SMBCポイントパック」2018年4月よりサービス内容が改訂され、新ポイントは振込手数料の割引には使えなくなりました。

▼りそな銀行「りそなクラブ」「りそなクラブ」に入会すると取引をポイントに換算し、ポイント数に応じてネット振込手数料が半額または無料になります。さて、ネット銀行の振込手数料はどうなっているのでしょうか?

主なネット銀行の振込手数料比較

ネット銀行では、ネットでの他行宛て振込手数料が月数回無料になるところがあります。


資産残高などの条件なしで、他行宛て振込手数料が月1回無料になるのは、ソニー銀行、新生銀行です。

楽天銀行は通常は表の手数料がかかりますが、給与や年金の受け取りがあれば月3回まで無料になります。

ちょっと変わっているのは大和ネクスト銀行です。自分名義なら他行宛てでも振込手数料が無料、他人名義他行宛てでも月3回まで無料で振り込めます。

ネット銀行は、都市銀行に比べて他行宛て振込手数料が安い傾向にあります。とはいえ、先に紹介した優遇サービスを使えば、都市銀行も負けてはいません。優遇サービスに申し込むというひと手間で、手数料が安く済みます。

新生銀行はネット専業ではありませんが、ネットでの他行宛て振込手数料が割安なので、表に入れました。月1回無料、さらに、取引状況に応じて月5回または10回まで他行宛て振込手数料が無料になります。無料回数を超えた分は、取引状況により314円/210円/105円の手数料がかかります。

流通系の銀行は振込金額にかかわらず一律

流通系銀行といわれるイオン銀行とセブン銀行の振込手数料についても、紹介しておきましょう。


都市銀行や地方銀行では、振込金額が3万円未満か3万円以上かで手数料に差をつけることが多いのですが、イオン銀行とセブン銀行では、振込金額にかかわらず他行宛てネット振込は一律220円と、シンプルな設定になっています。3万円以上の振込は割安です。

これまで無意識に振込をしてきた人は、手数料が安く済む方法をチェックして、ぜひ実践してください。
(文:坂本 綾子(マネーガイド))