だれでも優秀な頭脳を持っているのに、それを活かせずに投資で損をしてしまいます。自分の脳を働かせて、投資で当たり前に勝つためには、2つの準備が必要なのです。こうすれば、ネズミ脳から脱出できます。

豊かになるチャンスを逃していませんか?

私たちは、生物学史上、最高の頭脳を授かっています。だから、お金も資産も上手に扱えるはず。

なのに、いまだに数千年前の古代人と同じように、お金のことで思い煩い、豊かになるチャンスを逃しています。

「ネズミ脳」ではもうけられない

ネズミを使ったこんな実験があります。

ネズミの前に3つのボタンがあります。赤のボタンを押すとすぐに1個のエサがでてきます。黄色のボタンは1分後に2個のエサがでてきます。青のボタンは3分後に4個のエサが出てきます。

つまり、1分待つと報酬が2倍になるように仕組まれています。ネズミは、この仕組みを教えられても、赤のボタンを押して1個のエサで満足してしまうのです。

私たち人間がこの実験の対象となれば、だれでも常に最大の収穫を得るように、賢く行動する(青いボタンを押して3分待てる)はず。

しかし、この実験と同様のことが、投資の市場では日々繰り返されて、そしてお金を失っている人がたくさんいます。待っていれば増えると分かっているのに、それが待てない。立派な脳を持っているのに、それを生かせずに、感情に流されてお金を失うことがあります。

自分のルールを持つ

お金で得をしたいのなら、お金の特性と市場の原理を知って、合理的にふるまえばいいのです。それができない人はどうしたらよいか。

その対策として、私は規範と師匠をオススメします。規範とは、自分で作るルール。5年間は絶対に待つ、利益確定をしない、株価を毎日チェックしないなどの、自分に課すルールです。

何をルールにしたらよいのか分からないという人もいるでしょう。そんな人は、見習いたい投資の達人を見つけてください。そして、その人を師匠あるいはメンターと位置付けて、教えを乞うのです。

自分の師匠を持つ

師匠は、あなたに投資の成功パターンを教えてくれます。それだけではありません。師匠の存在は、あなたの投資行動を監視してくれます。お金のことは自分の秘密を守れるので、自分の中だけで、自分をだまして、ごまかしのゲームをしてしまいます。

規範を作っても、それを守らない自分を許す自分がいます。だから、そこには、他人のチェックの目が必要です。

自分で気が付くことでも、それを他人に指摘されると行動が変わります。あなたの投資行動を師匠に報告するだけでも、多くのことに気付くことができます。報告ができないとしても、師匠の存在を想像するだけでも、師匠からの指摘、苦言、助言が聞こえてくるでしょう。

師匠はこうして見つける

師匠とは、あなたが尊敬できる、投資での成功者です。リアルな世界で身の回りにいれば一番良いのですが、もしいなければ、インターネットや書籍など出版物で探すこともできます。

師匠やメンターにふさわしい人を見つけたら、思い切って会ってみましょう。直接会うことはできなくても、セミナーに参加してみる、メルマガを読んでみるなどの行動につなげて、追っかけます。

二股をかけてはいけません。1人だけを選んで、徹底的にその人の真似をするのです。その人が個人的に指導をしてくれないとしても、もしその人ならどうするだろうかと考えるだけでも違ってきます。規範と師匠で、あわてるネズミになることを、阻止してください。
(文:北川 邦弘(マネーガイド))