人員整理などの理由からおこなわれる早期退職。定年まで勤めあげるよりも多くの退職金がもらえ、第二の人生も歩めることに魅力を感じる人も少なくないだろう。しかし、退職後のビジョンを見誤ると、取り返しのつかないことにもなりかねない。早期退職で人生が一転してしまった遠藤明仁さん(仮名・42歳)に話を聞いた。
大学卒業後に大手食品メーカーへ就職し、営業マンとして働き続けてきた遠藤さん。取引先で知り合った女性と結婚し、2人の子どもにも恵まれた。30代で年収も800万円近くまで上がり、それなりに豊かな生活も送れていた。とはいえ、人づきあいが苦手な遠藤さんにとって営業は苦痛の連続で、やりがいや楽しさとは無縁の毎日だったという。(取材・文:千葉こころ)

300万円を頭金に地方でマンション購入 都心から離れることに

「デスクワークの部署を希望していたのですが、配属されたのは営業で。それでも、続けていくうちに少しずつ人と接することにも慣れたし、自分なりにはずいぶん成長させてもらったと思います。ただ、定年まで続けられるかというのは、ずっと疑問に感じていたんです」