50代は老後資金を作る最後のチャンス。とはいえ、50歳以降もさまざまなお金がかかってきます。この手の出費も考慮に入れたうえで、老後資金を作らなければなりません。

晩婚化で後ずれするライフイベント

一生の中で大きなお金がかかるイベントといえば、住宅購入費、子供の教育費、そして老後の生活費などと言われます。

このうち子供の教育費については、何歳で子供を持つかによって状況が大きく違ってきますが、最近は晩婚化が進んでいるため、40歳で最初の子供を持つ人も少なくありません。ちなみに筆者の知人(男性)は、44歳の時に第1子を授かりましたから、この子が大学に入学する18歳の時、親は62歳です。

その頃までに65歳定年が定着していたとしても、すでに昇給はなく、むしろ年収は下降線をたどっている恐れがあります。教育費が最もかかるタイミングで収入が目減りするのですから、50代のマネープランをしっかり考えておかないと、子供の教育費を払い終わった後、貯蓄を使い果たしてスッカラカンになる恐れがあります。

実際、子供の教育費はいくらかかるのでしょうか。さまざまなところが、子供の教育費に関するデータを公表しているので、インターネットで検索すれば参考になる数字を取ることができます。もちろん、この手のデータは平均値なので、何を前提条件にするかによってある程度の差は生じるものですが、一応の目安ということで把握しておくと良いでしょう。

しっかりした資金計画を

生命保険文化センターの調査によると、大学4年間でかかる費用は、以下のようになります。

国立(自宅)……538万7000円
国立(下宿)……839万6000円
私立文系(自宅)……692万3000円
私立文系(下宿)……975万1000円
私立理系(自宅)……822万2000円
私立理系(下宿)……1105万円

決して少なくないお金が必要になるのが、お分かりいただけると思います。また、遅く結婚して家を買うとなると、住宅ローンの返済計画もしっかり練らないと、老後の生活設計が成り立たなくなる恐れがあります。

たとえば、40歳で結婚。45歳で住宅ローンを組んだとしましょう。物件価格は4000万円で、このうち3000万円が住宅ローンです。返済期間は65歳定年を前提にして、20年で組んだとします。ちなみにフラット20の融資利率は1.65%ですから、総返済額は3524万2068円で、月々の返済金額は14万6842円になります。50歳までの返済回数は60回なので、この時点での返済額は881万520円。

ということは、50歳から返済していく住宅ローンの総額は2643万1548円です。

子供が私立文系で自宅から通った場合、前出のように4年間でかかる教育費が692万3000円。これに住宅ローンの残債が2643万1548円ですから、合計で3335万4548円。もし兄弟が他に1人いて、同じ教育費が掛かったら、合計で4027万7548円になります。

晩婚になればなるほど、50代以降で子供の教育費や住宅ローンの負担が重くなるので、しっかりと資金計画を立てる必要があるのです。
(文:鈴木 雅光(マネーガイド))