ビットコインの税金逃れ…違法な抜け道で1000万円得した者も
「人の行く裏に道あり 花の山」とは投資の世界の格言。大勢と逆を行くことでこそ、大きな利益を掴める――の意であるが、世間には常識の裏をかいて大儲けする人が存在する。

◆租税回避するためビットコインのOTC取引を利用

<想定利益1000万円>
収益性 A/猿マネ度 C/安全度 C

 昨年大狂乱を巻き起こした仮想通貨市場。バブルに乗って生まれた爆益のせいで、思わぬ税金を払う羽目になった人も多い。

 そんななか、取引所を介さないOTC取引(場外取引)を使い、課税対象から逃れた者もいる。

「簡単に言えば、闇の両替商みたいなものです。まずは現金でビットコインを買い、海外の取引所に送ってもらう。それが増えて日本円にしたくなったら、今度はビットコインを売って現金をもらうんです。手数料として5~10%ほど上乗せされますが、この方法なら税務署に把握されようがない」

 そう語るのは、兼業トレーダーのA氏。OTC取引には友人の紹介で辿り着いたという。

「対面での相対取引が基本。目の前で指定口座に送金してもらい、現金を渡します。『最低1000万円からにしてほしい』と言われましたが、自分は500万円を10%の手数料でお願いしました」

 こうして得たビットコインを送るのは、海外取引所の口座だ。

「国内取引所は本人確認が必要ですが、海外の取引所はメールアドレスだけでつくれるところがほとんど。税務署も国内の取引所を経由していないと追跡できないらしく、トレードで利益が出ても課税されなくなる。例えば私の場合、500万円で買ったビットコインが3500万円まで増えたので、本来純利益の3000万円が課税対象となります。控除を考えても、半分は持っていかれてしまう。しかしOTC取引で売買すれば、往復でも20%の手数料で済む。1000万円近く得をしているはずです」

 言わずもがなだが、A氏のようなOTC取引の使い方は違法なので、猿マネは厳禁だ。

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