メルカリを始めるときに、評判を気にする人はたくさんいます。特にトラブルの事例や個人情報の扱い方の部分は重要です。実際のところ、メルカリを使ってみるとリスクがあることがわかってくるのは事実。

メルカリを始める前に知っておくこと

ここ数年でメルカリユーザーが増えて、普段の会話でも「メルカリがさ」なんて言葉を聞くことがあります。これだけ浸透してきているのはいいのですが、一方で色々な問題もかかえています。

現金の出品もそうですが、便利な決済システムや匿名性があるために、犯罪に使われてしまう恐れがあるのは事実です。そのため、メルカリを始める前には評判やトラブルについても知っておくとことが、自衛につながるのではないでしょうか。ここでは、メルカリの負の部分も含め、評判をしっかりと見ていきたいと思います。

メルカリを使うリスク

インターネットを使う個人間取引ということもあって、メルカリには大きなリスクがあるのは当然だと思っていた方が無難です。

取引相手の顔もわからないし、匿名配送を使ってしまえば名前も住所もわかりません。もし相手のことが少しでも分かるとしたら、評価やコメントへの書き込みの仕方ですが、そもそも何もコメントをしないユーザーも少なくありません。そうなると全く相手のことを知らないでお金のやり取りをしていることになります。

しかもメルカリは始めるときにお金がかかりません。無料でスタートできるので、誰でも参加ができてしまいます。極端な話、スマホを持っている小学生であっても登録ができてしまうというわけです。ユーザーの年齢制限がないという点に関しては、あくまで親権者の同意ということで片付いていますが、もう少しハードルが高くてもいいと感じることもあります。

メルカリで物を売る買うという責任をしっかり認識できる年齢になるまでは、制限をするのが安全といえそうです。

誰でも簡単にできるということは、メリットにもなりますが、その裏にはリスクもあるということです。実際に出品してはいけない物が売られていたりもしますし、違法性があると気づかずに出品してしまうこともあります。最悪の場合、警察沙汰になってしまうこともあるので、「メルカリ教育」みたいなものが必要になってくる時代はすぐそこまで来ていると言えるかもしれません。

メルカリの評判の見解

ネット上でメルカリの評判を調べると、「絶対使うべき」と言う人もいれば「2度と使わない」と言う人もいます。この違いは、自分がトラブルにあったかどうかだと思います。絶対使うべきという意見の人は、これまでトラブルにあったことがないか、あったとしてもすぐに解決できるようなものだったのでしょう。一方、2度と使わないと思っている人は、大きなトラブルに巻き込まれた可能性が高いです。

たとえば「買ったら偽ブランド品だった」とか「取引相手とケンカになった」とかです。いい思いをしていないからこそメルカリから離れてしまうわけですが、日本だけで7500万ダウンロードされていることを考えれば、実に色々な人が使っていることが前提にあります。私自身は、メルカリに悪い印象はないので、これからも使っていきたいと思っていますが、もうやらないという人を引き止めることもしません。

メルカリユーザーの特徴

メルカリユーザーは、20代30代の女性が最も多いと言われています。同じフリマであるラクマもだいたい同じ感じではありますが、ラクマユーザーの方が慎重な印象はあります。

たとえば購入するときでも、ラクマの方がある程度時間をかけて考えることが多いと感じています。例えばメルカリとラクマで同じ商品を出品したとき、「いいね!」が先についたのはラクマですが、先に購入したのはメルカリユーザーだったという経験があります。

ユーザーが多いメルカリでは、競争率も高く早く買わないと他の人に買われてしまうと考えてしまいます。一方ラクマは、ユーザー数がメルカリよりも少ないので、買うまでに時間的余裕があると思ってしまうのです。この感覚の違いがユーザーの特徴として出ていると思います。

ユーザーの質の違い

ヤフオク!とメルカリを比べたとき、ヤフオク!ユーザーの方が丁寧で親切と以前は思っていました。これは、ヤフオク!への出品がプレミアム会員という有料のサービスだったからです。お金を払ってまで使うのだから、真面目に対応するのが基本でした。

でも、今はプレミアム会員にならなくてもヤフオク!を使うことができます。ヤフオク!のメルカリ化が進んでいるというか、比較的ラフな感じで参加しているユーザーも少なくありません。たとえば、ヤフオク!では出品者が値下げ交渉ありに設定しないと交渉はできないのですが、質問を通して値下げの依頼をするユーザーもいます。

実際に私も2回ほどこういったことがありましたが、「メルカリ化しているな」と感じる出来事でした。

メルカリで起こりえるトラブル

2017年にメルカリから個人情報が流出したことがありました。最大で5万4000人分です。外部からのハッキングなどではなく、内部のシステムのミスということでしたが、逆に「しっかりしてくれよ!」と思ったユーザーは多いでしょう。このときには、取引の履歴やクレジットカードの下4桁などが他人から見えてしまう状態でした。幸いなことに不正利用されることはなかったようです。

こういったことは、ネットを使う以上対策を練るのが最優先になってくるので、メルカリもセキュリティには力を入れているはずです。頻繁に行うシステムの更新もそのためだと思います。

個人間で起きるトラブルとしては、商品が届かない、発送してくれないということが一番多いです。商品が届かない場合は、そもそも発送していないことも考えられます。発送通知は出品者が自分で行うからです。しかも追跡ができない方法で送られたら、荷物の場所もわかりません。そのため、メルカリ便などちゃんと追跡ができる方法で送ってもらうのが安全です。

商品が届かない、発送してくれないときには、受取評価ができないので、出品者にお金は支払われません。数日たっても届かなければ、事務局に連絡をすればいいのです。そうすれば取引がキャンセルできます。

出品者から見たときには、お金を払ってくれないトラブルもあります。でも、お金が支払われなければ商品を送ることができないので、物は手元にある状態です。ということは損はしていません。でも、時間をロスしてしまうのは事実。もしこの間出品していれば売れたかもしれない……そう考えると時間のロスは大きな損害になります。

メルカリを使うはどうかは自分が決める

これまで見たきたように、メルカリにはリスクがあるのは事実です。使うのであれば、それを踏まえなければなりません。怖いと思ったら使わなければいいし、やってみたいと思ったら使えばいいのです。最終的には自分で決めることです。ただし、使うからにはメルカリのルールを守る必要はあります。ユーザーひとりひとりが自覚をして、適切に使うことでメルカリの評判は上がり、もっと使いやすくなっていくからです。
(文:川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド))