楽天の19年12月期は318億円の最終赤字
東証1部上場のネット通販大手「楽天」は、2019年12月期決算短信を発表し、当期純損益が318億8800万円の赤字に陥った
投資先で持分法適用会社とするアメリカの配車サービス大手「リフト」の株価下落に伴い、持分法による投資損失として約1119億円を計上したほか、2020年4月にサービスの開始を目指す携帯事業について、基地局の開設をはじめとする先行投資が嵩み、モバイル事業の損失として約600億円を計上したため、純損益は赤字転落
楽天 来年3月から一定額以上で送料無料に 出店者から反発も
楽天は、ネット通販、「楽天市場」の送料について、来年3月18日から一定の金額以上の商品を買えば無料になるように統一することを明らかにしました。ただ、一部の出店者からは反発も出ていて、波紋を広げています。
「楽天市場」の送料はこれまで出店者がそれぞれ判断していましたが、楽天は、来年3月18日から、一部の地域をのぞいて、購入額が3980円以上であれば一律で無料にすることにし、このほど出店者に通知しました。
ライバルのアマゾンに比べて送料が分かりにくいことが利用者の不満につながっていると判断したためです。
しかし、一部の出店者からは、「送料の負担が増え、経営が圧迫される」という不満の声が出ていて、公正取引委員会に対して、「強制的なルール変更は独占禁止法に違反するのではないか」として調査を求める動きが出ています。
これに対して楽天は、沖縄や離島などは別の基準を設けるなど、改善に取り組んでいるとしていて「さまざまな方法で説明を重ねながら出店者からいただいた声を施策に反映しています」と話しています。
巨大IT企業への規制強化が議論される中で、送料の変更をめぐって波紋が広がっています。
楽天の19年第3四半期は141億円の最終赤字
東証1部上場のネット通販大手「楽天」は、2019年12月期第3四半期決算短信を発表し、四半期純損益が141億1700万円の赤字に陥ったことを明らかに
国内のネット通販事業やクレジットカード事業が好調だったことから、売上高は前年同期を上回ったものの、投資先で持分法適用会社とするアメリカの配車サービス大手「リフト」の株価下落に伴い、持分法による投資損失として約1030億円の減損損失を計上したため、純損益は赤字転落となりました。なお、同社は通期業績予想は公開
楽天が格安SIMの「DMMモバイル」を買収
東証1部上場のネット通販大手「楽天」は、インターネットサービスを手掛ける「DMM.com」からMVNO事業の「DMMモバイル」を買収すると発表
格安SIMを巡っては、携帯通信大手3社の値下げにより競争環境が激化していることに加え、今年秋には楽天が第4の携帯通信会社として事業の開始を予定するなど環境が大きく変化
、「DMMモバイル」およびインターネット接続サービスの「DMM光」の事業で、買収価額は約23億円です。DMMモバイルの会員数は約24万人で、格安SIMでシェア1位の楽天モバイルの会員数と合わせ、首位を確実
楽天と西友、東京湾の猿島に食料品ドローン配送
楽天と西友は17日、小型無人機「ドローン」を使った商品配送サービスを行うと発表した。
神奈川県横須賀市にある西友の店舗から、約1・5キロ・メートル離れた東京湾に浮かぶ無人島・猿島まで、観光客に食料品を運ぶ。7月4日から約3か月間、木・金・土曜に実施する。
両社は17日、デモ飛行を報道陣に公開した。利用者がスマートフォンの専用アプリで注文すると、西友の店舗で商品がドローンに積み込まれ、約5分間の飛行で猿島の浜辺に到着した。
利用者は野菜や飲料、酒など約400品目から、1度に5キロ・グラムまで注文できる。受け取り希望時間を選び、スマホ決済「楽天ペイ」で支払いを行えば注文が完了する。配送料は1回500円。雨天や強風などの悪天候時には利用できない場合もある。
猿島は、バーベキューを楽しむ観光客が多く訪れるが、連絡船は本数が限られている。両社は手早く食料などを調達する手段として利用してもらうことを想定している。サービスを通じ、離島や山間部をはじめとした買い物困難者対策などでの活用を探る。
楽天、ふるさと納税のポイントを自社負担に
2019/6/1 14:45
楽天はふるさと納税を仲介するサイトで利用者の寄付額に応じて付与していたポイントの負担を自治体から自社の負担に切り替えた。自治体のふるさと納税の運営にかかる経費に上限を設けた新制度が1日から始まったのに対応する。利用者が受け取るポイントは変わらないようにし、楽天の利用者をつなぎとめる。
楽天のふるさと納税は通販サイト「楽天市場」内で展開している。寄付額に応じて1%のポイントが付与される。楽天は従来、民間事業者による出品と同様に、自治体にポイントの原資の負担を求めていた。
ふるさと納税の新制度では返礼品を寄付の3割以下の地場産品に限り、過度な返礼品の競争を防ぐことを目指す。返礼品のお得さを強調した「お得」「おまけ付き」などの表現も禁止される。楽天は自治体向けの勉強会を開き、返礼品の説明文の改善を自治体に促す方針だ。
現金払い禁止! 完全キャッシュレスの「楽天生命パーク宮城」が混乱しないワケは?
【なぐもんGO・22】 宮城・仙台にあるスタジアム「楽天生命パーク宮城」が、プロ野球の2019シーズンから完全キャッシュレス化した。スタジアム内では、現金を使った買い物ができない代わりに、電子マネー「楽天Edy」やスマートフォン(スマホ)決済サービス「楽天ペイ」、各種クレジットカード・デビットカードなどのキャッシュレス決済が利用しやすい環境になっている。キャッシュレス化に踏ん切りがつかない人でも、楽天生命パーク宮城に行けば意識が変わりそうだ。
●スタジアム全体でサポート
スタジアムと言えば、老若男女問わずに人が集まる場所。「現金を使った買い物が一切できない」と聞いて、困る人が増えたり、客足が遠のいたりするのではないかと心配したが、楽天野球団 経営企画室 江副翠室長は、「事前に大々的に告知していたこともあり、今のところ、大きな混乱は起きていません」という。
「大きな混乱」が避けられているのは、スタジアム全体で手厚いサポート体制が敷かれているからだ。記者が実際にスタジアムを訪れると、スタッフが「今シーズンから現金は使えません。お買いものの際は、楽天Edyや楽天ペイ、クレジットカードなどをご利用ください」などと声をかけられた。迷っていそうな来場者を見つけると丁寧に説明したり、各所に設置された相談デスク「楽天キャッシュレスデスク」でも、アプリの使い方などを説明したりしていた。
チケットを購入する際は、記者も「楽天ペイ」の使い方を丁寧に教えてもらいながら購入した。手順は簡単。まず、窓口に設置しているQRコードをスマホで読み込んで、目的の席の値段をスマホに入力し、スタッフと値段を確認し合って決済完了だ。お土産を購入する際は、スマホで提示したバーコードを読み取ってもらう方式。こちらでも丁寧に案内してもらったので、スムーズに買い物をすることができた。
楽天ペイを使うのは初めてだったが、至れり尽くせりで、入場してから1時間ほどですっかり使い方をマスターした。売り子からビールを購入する際も、率先して「楽天ペイで」と言い、提示されたQRを読み取り、無事に決済できた。
江副室長は、「完全キャッシュレス化に際して、スタッフを相当数増員し、楽天Edyのチャージ端末は約100台用意致しました」と話す。「4月以降は徐々にスタッフの数を減らしていく予定です」というが、他球団との試合を重ねれば、スタジアムに初めて訪れる観戦客は増えるはずだ。
この点も抜かりなく、「1か月で集めた声をもとに、効率的な人員配置や施策を打つ。また、長く続けたスタッフのスキルも向上しているはず。新規の方が増えても、対応できるように準備を進めている」と話す。
●顧客の声に素早く対処
集まっている声は、「ご意見とご好評で半々くらい」だという。例えば、スタッフの対応への不満やスマホ決済ばかりで充電がなくなった、などの意見があった。充電の課題については設置している充電器を案内したり、充電できる場所を地図に落としたり、ニュースアップするなど素早く対処した。スタッフについては、集まった声を共有するなどして対策を練る。
一方で、「現金を触った手で食品を扱わないので衛生的」「決済がスムーズ」など満足する声も多かった。特に、グッズ売り場の行列は「改善されてきている」という。もっとも、「決済がスムーズになってきても料理の提供スピード自体の改善も必要」など、キャッシュレス決済ならではの新たな課題も出てきたそうだ。
●キャッシュレス決済を使いたくなる施策とは?
記者が訪れた日には、東北楽天ゴールデンイーグルス15周年記念デザインの楽天Edyカードを来場者に配布していた。記者も当日の観戦チケットを提示して、受け取ってきた。
また、今シーズン中は、楽天ペイでドリンクを購入すると100円割引になるキャンペーンも実施するほか、中学生以下の子どもには通年で、1人1枚「イーグルスキッズEdyカード」を無料で配っている。こうしたサポートや特典があると、「これを機にキャッシュレス決済を使い始めてみよう」という気になる。
同日は「東北楽天ゴールデンイーグルス 対 福岡ソフトバンクホークス」の対戦カードで、さながら「楽天ペイVS PayPay」で張りつめた空気になるかと思いきや、ソフトバンクファンは「楽天Edyを使わせてもらっているが、便利。聞けばなんでも教えてくれるので、困ったこともない」とやわらかい雰囲気だった。ビジターファンに対しては、楽天Edyカードを販売するほか、レンタルもしている。
「楽天グループは常に最先端のサービスを提供してきたという自負があり、今後もその姿勢を貫きたいと考えています。キャッシュレス決済は今後、必ず発展するので、その先駆けとして頑張ります。ご来場されたお客様には、キャッシュレス決済の便利さやお得さを体験していただきたい」と江副室長は語る。今後進むキャッシュレス社会に向けて、楽天生命パーク宮城の取り組みは、一つのモデルケースになりそうだ。(BCN・南雲 亮平)
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