貧乏になる人は、時期を決めて定期的にお金の見直しをします。あるいは年末年始で1年間のパフォーマンスを検証し、次はどうしようかと考えます。いわゆる「リバランス」ですが、これは資産を減らすリスクの高い人の行動です

金持ちは1年に365日、貧乏な人は定期的にお金のことを考える

本当のお金持ちは、お抱えのフィナンシャル・アドバイザーがいますので、「売りましょう」「買いましょう」という連絡がそのつどきます。また、いわゆる富裕層と呼ばれる人たちは、つねに利益の出そうなセクターを探しているので、厳密な資産計画は立てていない人がほとんどです。つまり、見直しもつねに行っていると言えます。お金を持っている人は、凡人よりもお金儲けに目ざといので、365日情報収集をしています。

反対に、貧乏になる人は、時期を決めて定期的に見直しをします。あるいは年末年始で1年間のパフォーマンスを検証し、次はどうしようかと考えます。いわゆる「リバランス」ですね。これは資産を減らすリスクの高い人の行動です。なぜかというと、見直すタイミングが相場上昇時なのか下落時なのか、まったく読めないからです。確かにリバランスする日が好景気だとしたら、パフォーマンスの良い銘柄の利益を確定し、増やすことができるでしょう。

毎日相場を見ていれば儲け損なわない

しかしリバランスする日がちょうど暴落時で、もしパフォーマンスの悪い銘柄を落とすとしたら、ただの損切り貧乏になってしまいます。もちろん、このとき既存銘柄はそのままにして、新たに買い増すことができれば、その後の回復局面で資産を増やすことができるかもしれません。

しかし、ほとんどの投資家は、含み益が出ていれば「まだ上がりそう」とそのままにし、含み損が出ていれば「これはパフォーマンスが悪い」と損切りする傾向があります。時期を決めて見直すというのは、相場を無視した非効率な方法です。

本当に増やそうと思うなら、毎日天気予報をチェックするように、相場という天気も毎日チェックし、都度見直す必要があります。
(文:午堂 登紀雄(マネーガイド))