「そろそろ貯金をしなきゃ!」「いつの間にかお金がなくなっている」とお悩みではありませんか?
「貯金が大切!」で「借金がダメ!」ということは、小学生だって分かります。それでも、「知っていること」と「できること」は違います。

「そろそろ貯金をしなきゃ!」「いつの間にかお金がなくなっている」とお悩みではありませんか? ぼく自身、何年もの間その問題に悩まされてきたうちの1人です。貯金が大切なことは分かるのですが、「貯まらない!」という悩みが尽きませんでした。

今日は、そんな悩みを持った方のために、貯金上手と貯金下手の2つの違いをご紹介しましょう。自分を振り返る、よいきっかけになれば幸いです。

貯金ができない本当の理由は?

「能力がないから」「頭が悪いから」「根性が足りないから」など、こういったものは、貯金ができない理由ではありません。能力があっても、頭が良くても、根性があっても、貯金ができない人もいるし、能力が低く、頭が悪く、根性がない人でも貯金できる人はいます。

つまり、「能力」「頭の良さ」「根性」は貯金には必要ありません。これらは、貯金とは無関係と考えてよいでしょう。

また、生まれながらにして貯金ができる人はいません。もともと、ぼくら人間は遺伝子レベルで貯金ができない生き物です。だから、「貯金ができない」ことの方が、当たり前なのです。これを言い換えると、「貯金の能力は、すべて後天的に培うもの」ということです。

つまり、貯金は訓練しだいで、誰でも後から身につけることができます。

では、貯金できる人と貯金できない人の何が違うのでしょうか? というと、大きな点は2つあります。それは、「思考回路」と「環境」です。

1つ目の違い:思考回路

貯金上手と貯金下手の違いの1つ目は、「思考回路」です。貯金上手は貯金下手と比べて、考え方が違うことが、心理学者や経済学者らの研究によって分かっています。

貯金上手の思考回路の代表例としては、「貯金上手は、未来のことを重視する!」ということが分かっています。経済学者のキース・チェンの研究によれば、「未来のことを身近に感じる人ほど、貯金が上手なのでは?」という説があります。

ほかにも、「貯金上手は習慣を重視する!」ということも分かっています。心理学者のLeona Tamらの研究によれば、「人生は同じことの繰り返しだ!(人生は習慣の積み重ねだ!)」と考えた人ほど、貯金が上手になったことが分かっています。

これらの話を裏返すと、貯金が下手な人は「未来のことを軽視する」「習慣を軽視する」傾向があるといえるでしょう。

2つ目の違い:環境

貯金上手と貯金下手の違いの2つ目は、「環境」です。貯金上手は貯金下手と比べ、「貯金しやすい環境」を作っていることが分かっています。

貯金上手の環境として代表的なのは、「積み立て貯蓄を使っている人ほど貯金が早い!」ことが分かっています。フィリピンの農村で行われた研究によれば、積み立て貯蓄 に似た制度を使うことによって、「貯金のペースが80%もアップした!」なんて結果が得られています。

「使いたくないお金は、使えなくしてしまえばいいんだ!」というシンプルな発想ですが、効果はバツグンなようですね。

また、貯金上手は「自分に貯金を促すようにプレッシャーをかける!」ことも分かっています。経済学者のフェリペ・キャストらの研究によると、家族や友人に貯金目標を公開した人は、そうでない人と比べて65%も貯金ペースがアップしたのだとか。

目標を公開したら、引くに引けなくなりますからね。上手に、周囲からのプレッシャーを使うのが大切です。

逆をいえば、貯金が下手な人は「使いたくないお金を、いつでも使えるようにしてしまっている」「自分にプレッシャーのかからない環境を作ってしまう」といった傾向があるといえるでしょう。

まとめ

「自分はどうして貯金ができないのだろう?」「なんで、あの人はラクラクと貯金をしているんだろう?」、貯金ができなかった頃、ぼくの頭の中はこんな疑問でいっぱいでした。

これらの原因を紐解いて見ると、「思考回路」と「環境」が大切だと分かりました。「思考」や「環境」は目に見えません。それ故に、気づきにくい違いとも言えるでしょう。

まだ自分のことを「貯金下手」だと思っていますか? もしそうなら、この記事の内容を参考に、「貯金上手」の仲間入りを目指してみてはいかがでしょうか。

●参考文献:「貯金上手」と「貯金下手」の2つの違い(https://allabout.co.jp/gm/gc/477708/)記事下段に記載
(文:中原 良太(マネーガイド))