お金は貯めようと思っていても、なかなか貯まりません。楽しみながらお金を貯めて増やすには、漠然と貯めていたお金を、まず整理することが大切です。3つのお財布の活用法についてお教えしましょう。

3つのお財布で貯金を増やす!お金を管理するコツ

あなたはお金を、どうやって貯めていますか?

多くの方が、普通預金にお金を入れて、少しお金が貯まった時にまとめて定期預金に入れるという方法で貯めています。もちろんこれでもお金は貯まりますが、毎月出し入れする生活費と区別しにくいので、どれだけ貯まっているか分かりづらいのと、ついつい使ってしまうという難点があります。

まだバブルの頃は金利も高く、お給料もボーナスも減ることはありませんでした。何となく貯まってきたお金を、何となく定期預金に預けるだけで12年で2倍になったのです!

ところが、日銀のマイナス金利導入もあり低金利が続いています。普通預金や定期預金の年利も低く、銀行に預けっぱなしでは自分の貯金が増えることはありません。何もしていない人は、いまこそ貯め方を考え直した方がよさそうです。

お金に色はつけられませんが、お金を使う目的に合わせて整理しましょう。おすすめしたいのが「3つお財布で貯める」方法です。この方法は、これからお金を貯める人も、すでにお金が貯まっている人にも共通の、お金を貯める増やす、大原則ですから是非覚えておいて下さい。

今までの方法は、1つのお財布に、生活費も貯めるお金もまとめて入れて、お財布がいっぱいになったら、定期預金というもう1つのお財布に分けるイメージでした。「3つのお財布で貯める」のは、こんなイメージです。

1つ目のお財布:生活費の2~3カ月分を貯める「普通預金」

まずは、生活費の2~3カ月分を1つ目のお財布である、普通預金口座に入れます。生活費を出し入れするのですから、近所のATMで下ろせる、お給料や報酬の振込口座がいいですね。

1つ目のお財布の特徴は、使い勝手がいい(流動性にすぐれている)こと。短期で使うお金ですから減ってしまっては困りますし、金の延べ棒のように換金性が悪いのも困ります。

この口座には、お金を漠然と入れておかないことが大切です。あれば使ってしまいますし、この低金利ではいくら普通預金の残高が増えても、タンスの中にいれておくのと、さほどかわりません。

<「1つ目のお財布」のポイント>
・貯めるお金:生活費の2~3カ月分のお金
・貯める場所:普通預金

1つ目のお財布が貯まったら……

さあ、生活費2~3カ月分が貯まったら、次のお財布です。

生活費の2~3カ月分は、1つ目のお財布に入れました。でも、これではまだ心配です。急な出費や、大きな買い物をした時などの特別費に対応できません。1つ目のお財布から2つ目のお財布に行く前に、1つ目のお財布、普通預金の総合口座に定期預金を設定しましょう。こうすれば、一時的に残高が少なくなっても自動貸し付けしてくれます。貯める目安は、生活費の1~2カ月分です。

貯金ゼロからのスタートだと、生活費の3~5カ月分を貯めるのに1年から2年かかります。済んでしまえば大きな自信につながりますし、ここまで貯められれば、きちんと貯められる体質ができ上がります。頑張って!

2つ目のお財布:5年以内に使うお金を貯める「元本保証」

さあ、お金が貯まってきました。これで、おしまい!というのが貯まらない人のパターンです。近い将来、大きなお金を使う予定はありませんか? 2つ目のお財布は、使う予定が分かっていて急には用意できないお金を貯めるお財布です。

5年以内に使う予定があるお金、「車検の前に車を買い換える」「大学入学のためのお金」「両親の金婚式のお祝いに旅行」「屋根、外壁の塗装」「年代物のエアコンの買い換え」「テレビの買い換え」「マイホームの頭金」etc、いろいろありますね。

以前はマイホームのお金を株で運用していた人がいました。設計も決まり、さあお金を払いましょうという時に、東日本大震災やユーロショックなどで株が大きく下がり、設計をしなおすことに。減らしてはいけないお金は、元本保証、もしくはそれに近いもので貯めましょう。

<「2つ目のお財布」のポイント>
・貯めるお金:5年以内に使うお金
・貯める場所:積立定期預金、定期預金、財形など

3つ目のお財布:ずっと先に使うお金を貯める「国際分散投資」

2つ目のお財布まで作っている人は多いけれど、お金を増やすのに大切なのは3つ目のお財布です。

日本女性の平均寿命は長く、日本人は世界一老後のお金を考えなくてはいけないのですね。今までは子どもが多く、誰か(主に長男や長女)が面倒をみてくれましたし、年金もありました。ところが、少子化で自分の老後の面倒を見てくれる子どもがいないどころか、年金を支える労働も既に減り始めています。

結婚している、いない、マイホームの有無、子どもの有無にかかわらず、全ての人に老後はやってきます。しかしこのままで行くと、私たちがおじいちゃん、おばあちゃんになった頃の日本は、以前のように多くの人が働き、効率よく物やサービスを生み出し、経済がどんどん成長する国ではなくなってしまいそうです。

ちょっと前置きが長くなりましたが、3つ目のお財布はずっと先に使うお金を入れます。これから先の人生でいろいろなことにお金を使い、老後を元気に過ごしても、お財布のお金がなくならないようにするためです。そのために、お金を日本の銀行だけに預けるのではなく、国際分散投資をします。

全てリスクをとるのではなく、リスクの低いものも合わせて入れましょう。日本の株を買うなら、世界の株も(経済の成長が期待できる国や地域がいいですね)、日本の国債を買うなら、他の先進国の債券も!という具合です。

<「3つ目のお財布」のポイント>
・貯めるお金:5年以上使わないお金
・貯める場所:株、投資信託、外貨預金、債券

早く始めた方が小さなお金でも、大きく増える

いかがでしたか? 3つ目のお財布がどんどん大きくなると自分や家族の将来の選択肢が増えます。学資保険で最低限の教育費を貯めて、+アルファ分を3つ目のお財布で増やせば、大学は文系ではなく、理系、国立ではなく私立というように選べる可能性が増えるのです。

ゴールは自分の人生が終わる時。まだまだ時間はたっぷりありますが、早く始めた方が小さなお金でも、大きく増えます。
(文:山口 京子(マネーガイド))